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徳島帰省記③

続いて実家のインナーワールド。

幼い頃の記憶と、少しのトラウマと、消えない傷ややさしさ、決断のきっかけやなんやかんやが詰まった、カオスティックワールド。それが実家。

まずは僕の娘と、息子と、僕の弟と僕が対戦した、ぷよぷよテトリス。

ちなみに僕の弟との話題は、ゲームが9割。

それしか話題ないから。

そして、このゲームは、まったく面白くない。

テトリスバージョンと、ぷよぷよバージョンが選べるのだが、夢の対戦と煽ってはいるが、ただの劣化落ちゲーである。

子供騙しだ。いや実際やってるのはこどもなのだが・・

布団乾燥機。30年くらい使ってるのでは・・僕が幼稚園のころに、乾かない園児ズボンを、母親が必死に乾かしてくれていたのを、今でも覚えてる。

弟とよく、潜り込んで、トンネルごっこをしていた。

なぞの世界文学全集。サガン読んだ。太宰読んだ。そして、安部公房読んで、衝撃受けて、なんか文章書く仕事したいと思った。

なんでか、今は全然関係ない仕事してるけど、文章力だけパワハラ上司に褒められた。

おとんが全巻集めてた。これくらいではなかろうか。コレクションと呼べるものは。

あとの財産は、株と釣りとスナックにつぎ込んだらしい。

うそかほんまかは知らん。

おとんが釣ってきたチヌ?の魚拓。釣りのあとのチヌをさばく父、それを食卓に出す母親。

毎回出てくると、反抗期まあまあ苦痛だった。

右は京都修学旅行で買ったタペストリー。何買っていいかわからん年頃。

手前はおとんの何番めかの兄弟が描いた絵。

タンスの模様をひたすらじーっと何時間も見ていたら、人のような、怪物のような何かに見えてくる。

小学生のときにそれを感じた。そして大学生のときに、その感覚を芸術作品として昇華させた、マグリットという画家がいたことを知る。

そして、シュルレアリスムという運動を知る。一人じゃなかった。

幼い頃の恐怖その1。

人間が落下して、頭から尖った岩に刺さって死ぬ。

その人間はきっと僕で、いずれ僕は、こうやって死ぬんだ。

そういう確実な未来を、心の底から信じていました。

受験のストレスで壁を殴った。

近所の家からは、カラオケの音が大音量で聞こえてきた。

不眠を訴えたが、父親はなにも抗議しなかった。

そいつらは代行だったから。ヤ○ザと繋がってるかもしれないから。

大人の世界だと気づくのに、数年かかる。

僕が使っていた机。

今は弟が使ってる。

塾行くときに、必ず買っていたエロ漫画がぎっしりと詰め込まれていたのは、男子高校生の日常。

いまは小学生から付き合うんだって。超うらやましい。

俺の青春を、返してくれ。時代よ。

3階へと続く階段。別の名をステアウェイ・トゥ・ヘブン。

金曜ロードショー見て、寝てしまった僕を父親がおんぶして二階の寝室まで連れて行ってくれたのを覚えてる。

ありがとう。

なんか物置部屋。禁断の部屋。

なぜなら手のひらサイズのクモが出たから。

洗面所。

ポケベル上で知り合うベルともなるものが流行ったときに、初デートの前、必死に髪をセットしていたのは、若さゆえの過ち。

玄関。

電話。

ポケベル鳴らせないから、バイトして、プッシュフォン買った。

ジーコジーコを変換する機械は、コンビニでも売ってる。

初デートのあと、その子とは二度とポケベルをすることはなかった。

長いな・・次に分けます。

実家編2章へ続く。