骨の髄まで染め抜かれた女を御覧なさい


私は彼の存在を望み、
不在による空虚さをも望んだ

彼だけが私に与えられる甘美さを望むのと同じくらいに、
彼だけが私に与えられる苦痛をも望んだ

皮肉なものだと思う

もう思えばずっと息がしづらい
徐々に徐々に薄くなって行った酸素の高低差に気付くのが遅かったのか

せめて最後まで飼い殺してくれ

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