【ヴァイス学校】ルール処理とジャッジについて【初中級者向け番外編】
こんにちわ、なっつんです。
今回より新シリーズとして、初心者・中級者向けが上達するためのノウハウを解説していきたいと思います。
今回は初中級者向け番外編「ルール処理とジャッジについて」です。
ヴァイスは一見シンプルに見えて各種処理について他のTCGと異なる挙動を取るため、時として上級者でも見解を誤るようなシーンがあります。
この記事を読むことでヴァイスの処理の基本ロジックや処理の優先順位などが可視化され、このゲーム独自の挙動に惑わされることが少なくなると思います。
かなり長丁場になると思いますが、見出しをうまく使って最後までお付き合いいただけたら幸いです。
なおこの記事は2023年2月24日(ARS発売後)時点での情報である事、そしてあくまで僕個人の主観でお話する事をあらかじめご了承ください。
それでは行きましょう。
前提
長文化を避けるため、一部の表現について以下の表記を使います。
※逆に記事を圧迫してしまうため、省略基準を変更しました。
また、このシリーズはバックナンバーをすべて読んでいる前提で解説してくので、まだの方はよろしければこちらから読んでいただけると幸いです。
基本知識
まずは基本知識です。
ヴァイスには大きく分けて3つの処理のプロセスがあり、それらを総括して「ルール処理」と呼びます。
総合ルールに基づくルール処理(以下既定型ルール)
割り込み型ルール処理(以下割込型ルール)
チェック型ルール処理(以下チェック型ルール)
ヴァイスにおけるすべての効果は発動条件を満たした時点で一度「解決待機状態」としてストックされ、同時発動した効果の確認が終わった段階でターンプレイヤー(以下TP)のものから解決していくようになっています。
便宜的に以降このプロセスを解決ブロックと呼称します。
大事なことなので覚えておいてください。
それぞれの処理について
ではここから、それぞれの処理について順番に解説していきます。
既定型ルール
まずは規定型ルールです。
ドローステップのドローなど「ゲームの進行においてルールで定められている処理」がこれに該当します。
特徴としては以下の2点が挙げられます。
規定型ルールは解決ブロックを作らない(すべての処理が独立している)
規定型ルールの処理が完了するまですべてのルール処理は割りこめない
他のルール処理と連動する可能性があるのは主に以下の3つがあります。
■コストの支払い
あなたが1-6、山札1枚の時にコストに「山札の上から1枚をクロック置き場に置く」を含む効果のコストを支払った場合、コストの支払いが完了した後にレベルアップ処理とリフレッシュ処理が解決待機状態になります。
■キャラの重複処理
あなたがツインドライブを使用し、1回目のトリガーチェックでトリガーした電源の効果ですでにキャラがいる枠に控え室のキャラを出した場合、キャラの重複処理はトリガーチェック解決後に行います。
■リバースしたキャラの処理
アンコールステップにリバースしているキャラが複数枚ある場合「TPはそれらから1枚を選んで控え室に置く」という処理をリバースしているキャラの分だけ行います。
そのため控え室にキャラが置かれるたびにそのキャラが持つPIG効果やルールアンコールが解決待機状態になります。
割込型ルール
次は割込型ルールです。
「リフレッシュ」と「レベルアップ」が該当します。
特徴としては以下の2点が挙げられます。
割込型ルールは条件を満たした時点で現在進行中の解決ブロックの処理を中断して解決される
割込型ルールは基本的に解決ブロックを形成しないが規定型ルール処理の影響で解決ブロックを形成することがある。
他のルール処理と連動する可能性があるのは主にリフレッシュです。いくつかのケースについて解説します。
■山札の上からX枚まで見る効果
山札の枚数が効果によって見れる枚数以下だった場合、その効果で見れるのはその時点での山札の枚数までです。
山札すべてを見てその中から手札にカードを加えた場合、加えなかったカードがすべて控え室に置かれて初めて山札が0枚になります。
選ばれなかったカードを控え室に置いた後に処理が続く場合はリフレッシュ後に処理を継続します。
■集中やイベント
集中でめくれたカードやプレイしたイベントは効果の解決が完了するまで「解決領域」と呼ばれる場所に置かれます。
これらの解決中にリフレッシュ処理が割り込んだ場合、この領域にあるカードはリフレッシュ処理に含まれません。
■トリガーチェック
あなたが1-6の状態で山札の最後の1枚でトリガーしたカードが扉や電源など控え室のキャラを手札や舞台に出す効果を持っていた場合、リフレッシュ処理を行った後で解決します。
その処理によってレベルアップ処理がさらに割り込むため、解決後に控え室に置かれたカードから手札に加えるカードや舞台に出すカードを選ぶことができます。
チェック型ルール
最後はチェック型ルールです。
「キャラや一部のCXが持つ自動効果すべて」と「ルールアンコール」が該当します。
特徴としては以下の2つがあります。
チェック型ルールは条件を満たした時点で解決待機状態となり、同時にこの状態になった効果すべてと解決ブロックを形成する。
進行中の解決ブロックの過程で解決待機状態となった効果が発生しても、それは解決ブロックに含まれず、進行中の解決ブロックを消化した時点で新たな解決ブロックを形成する。
基本的には上記2つを抑えておけば間違えることはありませんが、気をつけなくてはいけないことがあります。
■強制効果と任意効果
自動効果の中には「~する」と記載された強制効果と、「コストを支払ってもよい」や「X枚まで見て」など、プレイヤーに選択権のある任意効果の2つがあります。
効果の前半が任意効果、後半が強制効果の自動効果について、誤って後者を先に解決してしまった場合、前半については「選ばなかった、あるいはX=0を選んだ」とみなされてしまいます。
また、強制効果の解決を忘れて別の解決ブロックを進行させてしまった場合、強制処理の未執行として罰則対象となります。
大型大会では初回から警告以上(ゲームの進行を著しく破壊した場合は初回失格)と非常に重い罰則が課せられているので注意しましょう。
ジャッジコールについて
他のゲームと最も違う部分がジャッジコールについてです。
ヴァイスを含むブシロード製TCGでは「正当な理由なくジャッジコールしてはならない」というルールが存在します。
ジャッジコールを行使できる状況
ヴァイスにおいてプレイヤーがジャッジコールを行使できるのは以下の場合です。
特定の効果やルールの処理について双方の見解が一致せずにゲームの進行が滞った場合
どちらかのプレイヤーの過失によってゲームの進行に支障をきたした、あるいはゲームそのものが破壊された場合
どちらかのプレイヤーが不正行為や非紳士的行為におよんだ場合
原則としてどちらかのプレイヤーの宣言が不十分だった(アタックの際にフロント・サイドの宣言を忘れた)など、コミュニケーションを取ることで解決できる問題はその場で解決するよう努める義務があります。
相手に罰則を与える目的など1~3に該当しない理由でジャッジコールをした場合、ジャッジコールをした側のプレイヤーの不正行為・非紳士的行為に該当し罰則対象となるので注意しましょう。
また昨今では度重なる総合ルールの改訂により非紳士的行為の適用範囲が年々広くなっています。
2023年2月の改訂では「ゴミカード(デッキ)」など明らかに相手を罵倒する言葉や過度なシャカパチ行為が明確に非紳士的行為に認定されました。
これ以外にも攻撃的な口調、カードやシャッフル後のデッキの強打などの相手を威圧する行為についても非紳士的行為が適用される可能性があるので気をつけましょう。
さいごに
今回はにルール処理とジャッジについて解説をしてきました。
基本的には規定型>割込型>チェック型という優先順位があるということと、各ルール処理の特徴を抑えておけばよほどのレアケース以外は解決できるでしょう。
効果や処理に迷ってジャッジコールをする場合も即座に呼ぶのではなく、
ジャッジに裁定してほしい部分を相手に伝えてから呼ぶのが最低限のマナーです。
あくまでカードゲームはコミュニケーションツールであり、また、ヴァイスはカジュアルプレイヤーを大切にしている非競技制TCGであることを忘れてはいけません。
今回は以上となります。
もしよかったら、他の記事も読んでいただけたら幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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