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Photo by yanotatsuya

お寺からお檀家さまへ暮れのお便り(2021)

仏教徒ちゃん🙏

　お寺からお檀家さまへ送った「暮れのお便り(2021)」をネットにも載せておきます！今回も仏教のアレ編集部の遊心和尚に添削修正してもらい、なんとか形になりました。感謝🙏

★日本一の僧侶「TikToker」になりました

　平素より、お檀家さまが粛々とご先祖供養を続けながら曹流寺を庇護して下さっているお陰で、この度、副住職は仏教のお話を全国に届ける日本一の僧侶「TikToker」になりました。「TikTok」とは数分間のショート動画投稿を主としたアプリです。ここで去年11月から仏教法話を投稿し続けた結果、なんと一年間でフォロワーが16万人となり、動画も合計1千万回を超えて視聴されています(※2021年暮れ現在)。堀部遊民改め「仏教徒ちゃん」という愛称でネットでは活動しています。

★お檀家さまへの恩返しとは何か考える

　私は曹流寺に着任して以来10年の間、たいした学もないお寺のボンボン(私)に、小さな頃から無償の愛を注いで下さったお檀家さまへ、何らかの形でどうにか恩返しをしたいと思ってきました。果たして私に何ができるだろうかと、普段のお勤めの合間に考えつづけてきました。しかし、恥ずかしながら恩返しを語る以前に、私自身が心の底から仏教を大事にしつつ、活き活きと僧侶人生を送る、その心構えがまず何よりも重要ではないかと悟ったのです。

　恥を忍んで申し上げますと、私は世襲で僧侶となった経緯もあり、どうしても「本当は他にもやりたいことがあった」「お檀家さまの先祖供養のためには仕方ない」「日々の生活の為に、嫌でも職業としての僧侶を生きる」そんな思いが、ずっと心のどこかにありました。

　しかし当然ながら、そんな思いを乗り越え、自分自身が心の底から仏教を信仰する人生を見出す、それが始めに無ければならなかったのです。表面上だけでお檀家さまに感謝しようとも、それを恩返しとは呼べません。そこには宗教の一番の要である「救い」が全く存在しません。これは、お檀家の皆さま亡きあとの供養を担う僧侶として、あまりにも頼りない。極めて失礼な在り方だと我が身を恥じる思いがいたしました。

　よく日本仏教は、豪華な装飾の伽藍に高額の袈裟を着て高い戒名料をふんだくる葬式仏教、肉食妻帯して酒をあびる世襲僧侶ばかりで、修行も悟りもない、などと批判を受けます。このような批判は、今話した私のような世襲僧侶の情けない心構えも原因にあるでしょう。

　とはいえ、私自身もまだ結婚はしたいと思っているし、ときには付き合いで飲酒の機会もあります。そのため批判を受けると、相変わらず、だってしょうがないじゃないかぁと、言い訳をしたくなります。しかし、どんな理由や歴史的経緯があろうとも、そういう事情を全部まとめて、オマエが、その日本仏教の僧侶として生きることを選んでるんだぞ、と。それを「檀家さんがいるから仕方がなく」とか「跡継ぎだから嫌々」とか、自分の人生をあーだこーだと言い訳することで他人のせいにする、そんな態度は僧侶として、いや人間としても大変恥ずかしいものです。

　お檀家さまから受けた無償の愛に、どう恩返ししたらよいか葛藤する中で、人として生きる大事な心構えに気づかされました。お檀家さまや両親の為に、仕方がなく僧侶をやらなければならない。このような心構えを卒業して、今の人生は色んな事情を全部まとめて私自身が選んでいる、やりたくてやっているのだと。自分の人生を他人のせいにせず主体的に覚悟選択して歩む。本来そんな姿こそが禅でも大事にされてきました。

　実際にお檀家さまへの恩返しとなるような生き方ができるその日まで、これからも皆さまには様々な形でサポートしていただくこともあると思います。今年はその第一歩として冒頭にあるTikTok法話で、まがりなりにも全国へ仏教の魅力を届けることに成功し、僧侶として飛躍の一年となりました。改めてお檀家さまへ感謝御礼申し上げます。

　まとめ：お寺の庇護者であるお檀家さまへ僧侶として私ができる恩返しとは何か

　大前提として私自身が心の底から仏教を信仰し活き活きと僧侶人生を謳歌することが肝要である。その姿を見たお檀家さまにご自身亡きあとの供養を安心して任せられる気持ちになってもらうこと。それこそが僧侶を10年勤めて考えた、お檀家さまへの一番の恩返しです。ご自身の死へ臨む心配を軽減させることが、今をより善く生きることにもしっかりと繋がっていくと思います。

★初心者向け坐禅会

　今年は1,5,7,8,9,10,12月に開催しました。来年も精力的に開催していく予定です。仏教徒ちゃんの公式ライン（https://lin.ee/N78EiS0）で告知します。参加してみたい方はご連絡お待ちしております。参加費は数千円です。

★お庫裏の一言


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