大学案内に掲載する教員コメントのドラフト(1/3)

「大学案内」の教員ページに掲載する文章をアドミッションセンターより求められる→ちょうど、ティーチング・ポートフォリオを改訂する必要性を感じていたこともあり、初心を残す意味でもちゃんと考えてみようと真剣に取り組む→文字数大幅オーバーにつき、かなり端折られる。

せっかくなので残しておこう。

(1) この医療保健学部が目指す人材養成とはどのようなイメージでしょうか

私たちは、医療保健学部の学生の皆さんに「自ら学び、成長し続ける能力」を備えて卒業してほしいと思っています。
iPS細胞の臨床応用、がんゲノム医療、遺伝子治療や細胞治療といった生命科学分野の技術革新、人工知能(AI)の進展など、医療はこれまでにないスピードで変化を続けています。例えば「白血病」という病気の診断方法は、この20数年の間に、細胞を顕微鏡で観察し、見た目の違いで分類していた時代から、遺伝子・染色体検査や細胞表面マーカー検査によってより詳細に分類する時代へと大きく変わりました。感染症の検査も、菌を特殊な培地で培養して性情を調べる検査から、遺伝子検査や質量分析へと進展しました。現在、多くの現役臨床検査技師は「学校では教わらなかった検査方法」を実施しています。
このような変化の時代の中で、プロフェッショナルとして社会に貢献していくためには、常に学び、成長し続ける人ではなくてはいけないと思います。昨今、「AIによって消える」「残る」と様々な職業が分類されていますが、私はそのように職業を分類することには疑問を感じます。世の中がどんな風に変わっても、「その人が」自らの価値を高め続ける人であれば、必要とされるでしょう。
「Wライセンスを有する」ということは、単に働き方の選択肢が増えるということではありません。物事を考えたり、判断したり、的確に行動するための方法をより多く身につけているということと考えます。資格はあくまでその結果であり、Wライセンスを得るためにその人が経るプロセスにこそ、本当の魅力があると思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?