ワクワクする世界の植物

はじめまして。

私のワクワクするもの、それは世界中の様々な作物です。大学で農業を勉強していることもあり、世界の珍しい野菜や果物をみるとワクワクします。
最近ではキヌアやチアシードといったスーパーフードなど、数十年前の日本では知られていなかった作物がたくさん注目されています。
そこで今回は、日本ではまだあまり知られていないハイスペックな作物を紹介します。

〇サチャインチ
サチャインチは南ペルーのアマゾン熱帯雨林を原産とした植物です。サチャインチの実は星形をしていて、見た目がとても可愛らしいのが特徴です。

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私自身、サチャインチの種やオイルは見たことがありますが、実は見たことがありません。
サチャインチは約3000年前のインカ時代から食べられていたといわれています。アンデス地域に住む様々な民族の食生活に欠かせない植物であり、実から油を絞り、種をローストし、葉を調理していたようです。

現在では、サチャインチからしぼったオイルが世界で注目され始めています。なぜ注目されているかというと、とにかく栄養価がすごく高いからなんです。
まずサチャインチにはaリノレン酸とリノール酸が含まれています。
難しい言葉が出てきましたが、これらは必須脂肪酸といわれており、体内で作り出すことができないため食品から摂取する必要があります。また、タンパク質、食物繊維、ビタミンA、ビタミンEなども含んでいます。
下の図はどれだけ多くの栄養素を含むのかが分かるよう、ココナッツと比べてみたものです。

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ココナッツも栄養価が高い作物ですが、比べてみるとサチャインチの栄養価がとても高いことがよくわかります。特にカルシウムの量は抜きんでています。こんなに多くの栄養素を含んだ作物はほかにないのではないでしょうか。
また、サチャインチは多くの栄養素を含んでいるだけでなく、最近ではダイエット効果もあることも研究で分かっており、ますます注目されています。

気になるサチャインチオイルの味ですが、お世辞にも美味しいとは言えません!笑
例えるなら雑草の潰してそのまま食べたような、とても青臭いにおいと味がします。現在ではサチャインチのオイルをサラダなどにかけて食べるのが一般的のようですが、いくらダイエットにいいからといって毎日の食事に取り入れようとは私は思いません!
成城石井に600円ほどで売っているそうなので、気になる方は買ってみてください。

〇田七人参
田七人参は中国原産の作物で、古くから中国では「止血の神様」といわれており、出血した際に血小板の凝集を促進し、止血する効果があると信じられてきました。
人参という名前がついていますが、見た目は茶色でごつごつしています。

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現在では田七人参の様々な効果が期待され、更年期症状の緩和や、コレステロールを下げる働き、高血圧の抑制などの効果があるという研究結果も出ています。しかし様々な効果があることは分かっているものの、どの成分が関係しているかなどの詳しいことははっきりしていません。
田七人参はどうやって食べるのかというと、そのまま食べたり料理して食べたりすることはありません。漢方の独特の味がするので、加工してサプリメントとして飲みます。

〇最後に
今回はサチャインチと田七人参を紹介しましたが、今まで世界の様々な作物を学ぶ中で、ハイスペックな作物は意外とアフリカなどの発展途上国に多いように感じます。最近注目されているタピオカもキャッサバとういう作物からできていて、アフリカでは主食とされているイモです。アフリカではキャッサバを粉にして水と混ぜ、ゆでたり焼いたりして食べます。
また、もう一つアフリカで主食とされているヤムイモという作物も栄養価が高く、筋肉の若返り効果などが期待されるという研究結果が出ています。陸上のウサイン・ボルト選手も小さい頃からヤムイモを食べて育ち、このヤムイモが強さの秘訣でもあるといわれています。

作物は長い歴史の中で、野生植物から栽培と改良を重ねて現在の形になっています。それを考えるととてもスケールの大きいことなんだとワクワクします。世界にはまだまだ私が知らない面白い植物や、栄養素の高い植物がたくさんあります。そんな世界の作物を自分の足でとりに行って、その場で食べることが私の夢です!

最後まで読んでいただきありがとうございました!