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ロックダウン終了後の今思うこと

由香が前回の記事を書いてくれたのが、日本が緊急事態宣言に入った頃、シンガポールもサーキットブレーカー(ロックダウン)に入った頃だったね。

それから2カ月。今まで経験したことのない生活を送っていたよ。
シンガポールは6月初旬にロックダウンは解除されたんだけど、段階的に制限を緩めている最中で、今週金曜日から2段回目になるの。家庭外の人と5人以内までの集まりが許されたり、今まではテイクアウトのみだったけれど飲食店内でご飯を食べることができたり、百貨店が再開したりする予定。

ようやく友達に会ったり、お買い物できたりするのがとても嬉しいし、街の賑わいが恋しいけど、でもコロナ以前の生活に戻っていいわけではない…とどこかで重しがある感じ。

コロナのせいで加速度的に世の中も変わっているよね。
例えば在宅勤務の可能性も、オンラインでできることが広がり続けているここ10年くらいずっと言われてきたことだったけど、特に日本企業では、顔を合わせてみんな決まった時間に会社にいる状態から脱せなくて(それ以外の選択肢を認めなくて)、全然現実化しなかった。
そんな長い間うだうだしていたことも、この2カ月で「あれ、やろうと思えば即できるじゃん」って感じ。

●ファッションのこと

ファッションでも、同じくここ数年の流れが加速したんじゃないかなと感じてる。
スポーツウェアを日常のファッションに取り入れた「アスレジャー」が、海外セレブの着こなしの影響もあって、ちょっと前からトレンドとして取り上げられてきていたけれど、日本の女の子は小綺麗な可愛いファッションを好むこともあって、なかなか日常着として定着はしてなかったよね。

でもここ数カ月、インスタでスポーツウェアをルームウェアとして着ている人がグッと増えた気がしてる。

私自身も、これまでスポーツウェアをおしゃれに感じられなくて、自分がそういうファッションをしようとは全然思ってなかったの。そもそも運動大嫌いだし。
でも、家からほとんど出られないロックダウン下では、逆に体を動かしたいという気持ちが高まって、初めてヨガパンツを買ったんだ。お店はしまっているから、ネットショッピングで。
そうしたら、動きやすさはもちろん、体に馴染んで着心地がいいこととか、自分のボディラインをちゃんと把握できることとか、すごく気に入ってしまった。

私が今、シンガポールに住んでいて、シンガポールではもう少しアスレジャーな着こなしをしている若い女の子が多いからかもしれないけれど、ファッションとしてもありだなと今はすごく思ってる。
そして、トップスは前に話したhazelleのブラトップ。

今年はブラトップをインナーに着て、90sみたいにお腹をチラ見せするのがトレンドだけど、ちゃんとトレーニングしてヘルシーでいて、自分の体自体をファッションとして楽しむのって素敵だと思った。

●無駄なものを買わない生活

お店はほとんど閉まっているし、気軽に出かけることもできない中で、すべてネットショッピングで代替するのも面倒だし、当たり前の成り行きで買い物の頻度も量も減ったの。

そうすると、何か必要を感じると、「持っている〇〇で代替できないかな?」という発想をするようになってきた。
お料理の時もそう。普段味付けに使っている調味料がなかったとしたら、他でなんとか味を整えてみようと思ったり。

家にいる時間が長いと、家が散らかっていることがストレスになるし、そんなにたくさんの物を持たずに、お気に入りのものだけにしぼって、生活がシンプルになる方がいいなと感じたよ。

今、多くの企業がお店が営業できない間に大量の在庫を抱えてしまっているよね。ファッションのようなトレンドの賞味期限があるものは本当に大変だと思う。
でも由香が書いていた通り、毎シーズン無理にトレンドを生み出して、次のシーズンにはもう古くなっているような仕組みは限界なのかも。

そういうことに社会が向き合うきっかけになったのかな。

●作ることの楽しさ

小麦粉やバターが売り切れという話をシンガポールでも多く耳にしたし、日本もそうだと聞いたよ。
家にいて、お菓子やパン作りに挑戦している人も多かったね。私はこれまで、お菓子作りは貴族の嗜みだと思っていたけれど笑(ご飯を作らなくていい実家暮らしの若い女の子とかがやるものだと思ってた)、今回すっごく簡単なマフィンを作ってみたら焼きたては香ばしいし、家族もパクパク食べるし、意外と楽しかった。

お砂糖ひとさじのインスタストーリーズで展開したマガジンも、由香といくつか作ったけど、夜な夜な作業している時間はとてもワクワクした。
買い物をするのも楽しいけれど、作るのも楽しいよね。そんなことにも気付ける時間だったかも。

●その他、私の雑感。

これは、私に小さな子供がいるからかもしれないけど、学校が休校の間、子供が寝ている時間しか物理的にも精神的にも自由になれないのが一番大変だった。
子供がスクールに戻ったら、やりたいことに思いを馳せる毎日だったよ。
先週からスクールが再開して、時間を無駄にしないでやりたいことを全部やろうと思ってるところ。
もちろん、お砂糖ひとさじのことも。

由香も書いていたけれど、ウイルスのせいで古い価値観から自分自身も世界も変わらざるを得なくなっている気がする。
これまで築かれてきたものが壊れるのは恐ろしくもあるけれど、新しい世の中に期待したい気持ちもあるよ。

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