「1リットルの涙」木藤亜也

花ならつぼみの私の人生、この青春の始まりを、悔いのないように、大切にしたい

妊娠してから、子どもが産まれからはもっと、病気が怖くなった。エコー写真に始まり産まれた我が子を手に抱いてもまだ、そのちいささと重みに不思議な気持ちになった。そして産まれることと産まれないこと、元気であることと少なからずそうではないこと、の境界線は限りなく近いことを知った。

「1リットルの涙」は中学生の頃ドラマを見た覚えがあり、ふと思い出してまだ子どもが1日の大半を寝ている時期にyoutubeで見直した。あの頃は同世代として自分が病気になったら、という視点で見ていたけど、やはり今はもし子どもが、今まで元気いっぱいだった我が子が難病にかかってしまったら?という気持ちが先だった。

悲しみの向こう側に…で始まるKの〝OnlyHuman〟を聴いただけでもう胸が苦しくなった。

逃げるためじゃなく 
夢追うために 
旅に出たはずさ


いつもこの部分が頭から離れない。亜也さんの〝私悩んでるんです、養護学校のこと…〟といつ直筆の日記を見ると、きっと亜也さんは苦しい葛藤の中で、この歌詞のように希望をもって決断をしたんだろうと想像する。

鋭く切実な言葉とともに映る、亜也さんの元気な姿、闘病する姿、家族と過ごす姿。写真が訴えかけてくるものを消化しきれなかった。

私にできるのは、その尊い生き方を胸にしまって、自分の人生を精一杯生きることだけ。

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