Challenger Banking News #3
隔週でお届けしているChallenger Banking News、今回は1月27日〜2月9日のチャレンジャーバンクのニュースをお送りします。
今回も取り上げていますが、スタートアップ以外の大手金融機関による参入に関する記事が増えており、デジタルチャネル＝アプリの裏側のバックエンドのポジション争いが激化している印象ですので、このあたりも動向追っていきたいですね。
1. Goldman Sachs、Amazonと中小企業向け融資事業提携の協議進める
- Goldman Sachsは米国中小企業を対象とした融資事業においてAmazonと近日中に提携する。
- 融資サービスは、Amazon融資プラットフォームを通じて提供され、3月にもリリース予定。
- Goldman Sachsは本件に関してはノーコメントとしたが、同社は競合のJPMorgan ChaseやCitigroupと同様に株式取引/投資銀行から総合的な金融サービス企業への移行を進めている背景もあり、先日の投資家向け会見にて2020年はBaaS事業を推進することを明言していた。
- Amazonは、2019年末時点で8.63億ドル（約946億円）分の融資を資産計上している。
2. Grab、ロボアドのBentoを買収
- BentoはGrabInvestにリブランディングされ、2020年上半期中にシンガポールにて提供開始予定。
- GrabInvestは、資産形成/投資サービスをGarbドライバー/加盟店に対して提供する。
3. N26が500万会員に到達、米国でも25万会員獲得
- ドイツ発のチャレンジャーバンクN26は2019年の1年間で250万会員を獲得し、会員数は500万に到達。
- 同社は、2019年夏に米国に参入して以来、5ヶ月で25万会員を獲得した。
- 同社は、米国では銀行免許を持たないため、Axos Bankとホワイトラベル（OEM）の形式で提携している。
4. SBI、銀行API統合支援のOpenLegacy社に2000万ドルを出資
- 日本のSBIホールディングスは、銀行基盤システムをAPI化する米国ソフトウェア企業OpenLegacy Technologiesに2000万ドル（約22億円）を出資した。
- OpenLegacy社は銀行基幹システムをマイクロサービスAPI化するサービスを提供しており、SBIは今後、地方銀行の活性化支援を進める中で、地方銀行に対してOpenLegacy社のAPIソリューションの導入を推進する。
5. 農業特化チャレンジャーバンクOxburyが銀行免許取得
- OxburyのCEO/共同創業者のJames FarrarはClearBankの設立者。
- 若干の検証期間を経て、2020年中のリリースを予定している。
- 同社は、収穫時期によって収入が大きく変動する農家に対して、季節性のキャシュフロー改善サービスを提供する。
6. Starling、マーケットプレイスに新たにパートナー3社が参画
- Starling Business Marketplace（法人アカウント用のマーケットプレイス）に新たにMolo, Underpinned, Paystreamが参画し、パートナー企業は14社となった。
- Moloは住宅ローン、UnderPinnedはフリーランス向けのキャリア・マネジメント、Paystreamは税務等の会計支援サービスをそれぞれ提供している。
7. SoFi MoneyのパートナーとしてBancop Bankが参画
- Bancorp BankはSoFi Moneyに対して、銀行のバックエンド・システム提供と、カードのイシュイング発行の独占的契約を発表した。
- SoFi Moneyは口座維持手数料無料、高利回り、ATM出金手数料無料、予算管理、アドバイザー無償利用等の機能を持つキャッシュ・マネジメント・アカウント（Cash Management Account）をSoFi全会員に対して提供する。
8. マレーシア当局がイスラム教徒特化の銀行を含むデジタルバンク推進を主導
- マレーシア中央銀行が同国におけるデジタルバンクの免許発行を主導している。
- 当局によるデジタルバンク推進は、ここ数年のシンガポール、香港に続くものだが、マレーシアではイスラム教徒に特化した銀行がプロジェクトのスコープに含まれている点がユニーク。
次回の配信は2月25日(火)の予定です。
最後に告知を！
2月19日(水) にチャレンジャーバンクの勉強会をやりますので、ご都合良い方はぜひ！会場は丸の内＠Visaさんです！
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