2024年度甲陽学院中学校入試分析(国語1日目)

2024年度の甲陽学院中学校さんの国語を分析していきます。
制限時間は55分で大問2題。
一日目・二日目で、説明文1題、随筆文1題、物語文2題、という形が固定化しつつあります。(もちろん、かつてのように説明文2題、物語文2題の流れにいつ戻っても不思議ではありません)

甲陽学院中学校の出題される文章は大きく分けて、三つのパターンがあります。
これはこのnoteで分析を記すようになった2019年以来、ずっと書き続けていることなのですが、
①現代社会の問題を踏まえて筆者独自の目線や考え方に気づかせる文章
②出来事や過去の経験から内面の動きに気付かせて主人公の変化に目を向けさせる文章
③子供から大人へと成長する人に向けて人生の先輩として伝えておきたいという人間の価値観や感性を示す文章
というものが主たる出題パターンでした。

そして、説明文は③型、随筆文は①型、物語文は②型をベースに、それぞれ別のテーマが付加されているという形態がずっと続いています。
その別のテーマ(サブ項目)を的確におさえて記述解答に盛り込むことで、周りより一歩秀でておきたいというものになっています。
ただ、今年度に関しては、大問二の物語文が少しだけ(今年度は)色彩が違ったと言えるかもしれません。それは、そういう出典だったから、というのが非常に色濃く出ているからではあるのですけれど。

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