Rune Quest Glorantha キャラクターメイキング その3 ルーン

ステップ3:ルーンとの結びつき
 すべての冒険者は、いくつかのルーンと結びついている。これらのルーンとの密接な関係は、グローランサの中つ世(物質界)と神界の両方における冒険者の存在の強さと本質を表している。冒険者のルーンは3つのカテゴリー―エレメンタル、パワー、フォーム―により構成される。このセクションでは、冒険者と密接に関係するルーンがどのような効果を及ぼすのかについて説明する。
 技能や人格の特徴と同様に、ルーンとどれほど密接な結びつき(ルーン・アフィニティ―Rune affinity)があるかは、パーセンテージで表されている。ルーン・アフィニティが0%のルーンについては成功する可能性はないが、95%のルーン・アフィニティを持つルーンは、ほとんどの場合、成功する。
 冒険者にルーン・アフィニティの初期値を配分する際には、その値が関係するカルトのルーン魔術を使う際の能力に直接関係することを考慮する必要がある。

ルーンとカルト
 冒険者が、望むカルトに入信するには、その神格に関係するルーン・アフィニティが50%以上なくてはならない。ルーン・アフィニティの数値が高いほど、その冒険者はルーン魔術の行使に長けているということになる。

エレメンタルルーン
 6つのエレメンタルルーンは、宇宙の原初の本質を表している。エレメント(元素)は冒険者を神々同士の争いに結びつけるものであり、また、最も根源的な物質の活動を支えるものである。
 エレメンタルルーンは、冒険者が他の能力を使用して成功する可能性を増大させるために使用されることもある。これは増強と称される。増強される能力は以下の通りである。

・そのルーンの技能分野に入る非戦闘技能
・そのルーンに関する知覚技能
・そのルーンに関連する武器を使用する戦闘技能

 各ルーンに関係する臓器、色、金属、動物種といった情報については、後のセクションで詳述する。

エレメンタルルーンの選択
 自分と結びつくルーンについて3つ選び、その結びつきの強さの順番を決める。それぞれのルーン・アフィニティの初期値は、最も結びつきの強いルーンのが60%、2番目のルーンは40%、3番目のルーンは20%になる。それ以外のルーンについては0%から始まる。
 冒険者は、自分の生まれ故郷に応じて、以下の通り、ルーン・アフィニティに修正を加える。

・サーター    :嵐のルーン+10%
・エスロリア   :大地のルーン+10%
・グレイズランド :炎/天空のルーン+10%
・プラックスの諸部族
 バイソン族   :嵐のルーン+10%
 ハイラーマ族  :水のルーン+10%
 インパラ族   :炎/天空のルーン+10%
 ポル・ジョニ族 :嵐のルーン+10%
 セーブル族   :月のルーン+10%
・ルナー・ターシュ:月のルーン+10%
・古ターシュ   :大地のルーン+10%

【闇のルーン】

 闇は、混沌から自らを取り戻した最初の元素であり、その誕生においてはは、原初における混沌との闘争があった。闇は、地下世界の元素であり、創造に先駆けて永久に凍り付くものであり、大地と海の下に潜んで、飢え渇えるものである。
能力値:SIZ
個性:闇との結びつきが強いということは、冷たく、残酷で、忍耐強く、用心深いということである。
センス:聴覚
技能分野:隠密
武器:棍棒、メイス、岩
関係する臓器:胃、脂肪
色:
金属:
動物種:昆虫

【水のルーン】

 水には、闇を除く宇宙の全ての可能性が包含されている。このエレメントは、海、湖、川等、世界のあらゆる水に関わるものの元素である。
能力値:DEX
個性:水との結びつきが強いということは、快活、気まぐれ、そして無常ということである。
センス:味覚
技能分野:運動
武器:投網、トライデント、鞭
関係する臓器:心臓、血液
色:
金属:水銀
動物種:魚類

【大地のルーン】

 物質と現世の元素である大地は、生と死、両方の身体的な側面に関係がある。それは時として恐ろしく、そして致命的でさえあるが、一般には生命と恩恵に満ちている。大地は物質的なルーンであり、大地に生き育つすべてのものを象徴している。
能力値:CON
個性:大地との結びつきが強いということは、実際的、慎重、世俗的、そして官能的ということである。
センス:探索
技能分野:交渉
武器:
関係する臓器:性器、骨
色:
金属:
動物種:爬虫類

【炎/天空のルーン】

 炎/天空は、浄化を司る元素である。汚されたものを破壊して、空高く舞い上がって、現世から消え去る。それは、空の天蓋と星々であり、その最大の顕現は、世界に光と熱をもたらしている燃え盛る太陽である。
能力値:INT
個性:炎/天空との結びつきが強いということは、純粋、貞潔で理想主義であり、明敏ということである。
センス:精査
技能分野:知覚
武器:槍、弓
関係する臓器:脳、腱
色:
金属:黄金
動物種:鳥類

【嵐のルーン】

 力と暴力の元素である嵐は、大地と天空を永久に隔てる存在である。それは、この世界の災厄であると同時に、宇宙の救世主でもある。それは気象、風、そして中空の象徴である。
能力値:STR
個性:嵐との結びつきが強いということは、情熱的、暴力的で誇り高く、次の行動が予想もつかないということである。
センス:暗殺者感知、混沌感知、嗅覚
技能分野:操作
武器:
関係する臓器:肺、筋肉
色:
金属:青銅
動物種:哺乳類

【月のルーン】

 月の元素は、神々の戦いで破壊されたが、赤き月の女神によってこの時代に再生した。女神の秘密は、均衡と時間の中に織り込まれており、結果として月の周期としてこの世界に現れている。月は、宇宙の均衡の一部に混沌を受け入れており、そのことによって世界の残りの大部分から敵意を向けられている。
能力値:POW
個性:月のルーンとの結びつきが強いということは、恐怖と無知による束縛から魂を解放することを求めるということである。
感覚:なし
技能分野:魔術
武器:鎌刀やコピスのような湾曲した刃を持つ武器
関係する臓器:心眼、松果体
色:
金属:
動物種:なし

パワー | フォームルーン
 パワールーンは、冒険者の個性及び社会的衝動の性質と強さを表している。それらは、神界の宇宙的二元論に根源があるが、物質界にも影響をもたらす。パワールーンは、4つの対をなす8つのルーンで構成されている。パワールーンは、ルーン魔術に不可欠なだけではなく、プレイヤーが冒険者を演じるにあたって、一貫した行動原理を持たせる助けとなる。また、パワールーンとは別に、人間には「人(Man)」と「獣(Beast)」という対になる2つのフォームルーンがある。この2つは、パワールーンと同様に扱われる。
 パワールーンとフォームルーンは、対になって提示される。この対となるルーンのルーン・アフィニティの値は、合計が100%にならなければならない。対になる片方のルーンのルーン・アフィニティが増大するとき、もう片方のルーンのルーン・アフィニティは同じ値だけ減少する。例えば、ある冒険者について、「人のルーン」のルーン・アフィニティが75%のとき、その冒険者の「獣のルーン」のルーン・アフィニティは25%になる。パワールーン又はフォームルーンは、そのルーンの性質に沿った行動に使用されている技能を増強するために使用されることもある。

パワー | フォームルーンの選択
 パワールーンとフォームルーンの内、2つの対のルーン・アフィニティは75%と25%の組み合わせで残りの対は50%の組み合わせで開始する。
 キャラクターシートのパワールーン及びフォームルーンのそれぞれの対のルーン・アフィニティの値を記入するときに、両方の対の合計が必ず100になるようにする。

【調和のルーン | 無秩序のルーン】

 調和のルーンとの結びつきを強めるには、自ら定義した共同体(その規模は村落のような小さなものから世界の全てまで様々である)の幸福を自分のそれよりも上位に置くことである。このルーンと同調したものは、親切かつ注意深く、周囲と折り合い、寛大、そして温情深い―彼らは平和を維持し、不和を避ける。
 無秩序のルーンとの結びつきを強めるには、自らの幸福、利益、あるいは喜びを他の何よりも優先することである。このような冒険者は、個人主義的、衝動的、意固地、あるいは貪欲、軽率、利己主義的に見えるかもしれない。

【安定のルーン | 移動のルーン】

 安定のルーンとの結びつきを強めるには、断固として変わらないことである。そのような冒険者は、よく言えば意志が固いとか根気強い、悪く言えば教条的で頭が固い。
 移動のルーンとの結びつきを強めるには、移り気で精力的、跳ねっかえりで野心的であることである。そのような冒険者は、変化する状況に素早く適応することができるが、同時に衝動的で無謀でもある。

【真実のルーン | 幻影のルーン】

 真実のルーンとの結びつきを強めるには、真実を客観的なものとして捉え、そして個々の偏り、解釈、感情そして想像の外において眺めることである。そのような冒険者は、何か物事を語るとき、事柄の大小や結果の如何を問わず、真実を語っている。
 幻影のルーンとの結びつきを強めるには、自分自身のため、あるいは他人のために真実を歪めたり、でっち上げたりする。ときには、単に真実を歪めたいが故にそうする場合もある。そのような冒険者は、現実を主観的に捉え、自分の想像のフィルターを通して見ようとする。

【豊穣のルーン | 死のルーン】

 豊穣のルーンとの結びつきを強めるには、身体的な快楽、最も端的には性的欲望を楽しむことである。そのような冒険者は、しばしば無関係な相手に対しても、寛大で献身的である。
 死のルーンとの結びつきを強めるには、物質的な世界から断絶し、感じられる世界を拒絶あるいは破壊することさえ求めることである。そのような冒険者は、容赦なく、冷酷で、禁欲的であり、他人、そして自分自身さえも否定することを厭わない。

【人のルーン | 獣のルーン】

 人間の冒険者は、相対するフォームルーンの内、人のルーンと獣のルーンを選ぶことができる。
 人のルーンとの結びつきを強めるには、文明化し、安定して、社会化し、倫理的であることである。そのような冒険者にとって、野蛮な状態は不快であり、人の手が入った土地を好む。
 獣のルーンとの結びつきを強めるには、獣的で、非情であり、野蛮、野生的かつ未開であることである。そのような冒険者は、文明化された土地を嫌い、手つかずの原野を好む。

追加ポイントの配分
 作成した冒険者のルーン・アフィニティには、50ポイントを追加で配分することができる。もし、パワールーンあるいはフォームルーンのルーン・アフィニティにポイントを配分する場合、ポイントを配分したルーンの対になるルーンについて、そのアフィニティの合計が100を維持するように、同じ値を減じる必要がある。
 あるルーンのルーン・アフィニティの値が80%以上である場合、冒険者はそのルーンと強く結びついていることを示す。そのルーンは、冒険者の行動に影響を与え、プレイヤーが望まないような行動をとらせるかもしれない。
 冒険者の成長につれて、ルーン・アフィニティの値は、最初の値から変化するかもしれず、それにより様々な特典が利用できるようになるかもしれない。

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