CanvaのAffinity買収について
ポッドキャスト「アシカガCAST」第742回の要約記事です。
Canvaが買収したAffinityとは
CanvaがAffinityを買収したというニュースは、デザイン業界にとっては大きな話題なはずです。Canvaはノンデザイナー向けのオンラインデザインツールとして知られ、1億7500万人以上のユーザーに利用されています。
一方、Affinityはプロ向けのデザインツールのブランドで、Affinity Designer、Affinity Photo、Affinity Publisherといった製品があります。これらはそれぞれAdobeのIllustrator、Photoshop、InDesignと直接競合するツールとなっています。
オンライン/デスクトップとサブスク/買い切り
Canvaはオンライン上で利用可能なツールで、無料版もありますが、プロプランはサブスクリプション方式で提供されています。一方、Affinity製品はデスクトップアプリケーションで、Mac、Windows、iPadに対応しており、すべて買い切り式で提供されています。
Affinity製品は3つのアプリケーションがそれぞれ14,000円とプロ向けツールとしては非常にリーズナブルです。3つのツールが全部使えるユニバーサルライセンスが24,400円とお得なので、これを購入している人も多いと思います。わたしもそうです。
AffinityとCanvaの4つの誓約が発表
買収の発表後、多くのユーザーがAffinity製品がサブスクリプションに移行することを懸念しました。そこで、CanvaとAffinityは4つの誓約を発表し、永久ライセンス(=買い切り版)の継続を宣言しました。
この誓約には、今後サブスクリプション版の提供が開始されることがあっても買い切りの選択肢も提供し続けること、そしてAffinity製品の継続的な開発と強化も含まれています。この発表はユーザーにとって安心材料となったはずです。
海外では心配・批判が多いみたい
日本国内ではこの買収が比較的好意的に受け入れられている一方で、海外では反発や批判の声が目立っています。特に、Affinityの独立性を望む声が多いようです。以前「買収されない」という発言があったにも関わらず買収が行われたことに対する、裏切られた感も強いようですね。
↓Affinityの買収されない宣言
連携するメリットはあるのか
AffinityとCanvaの連携により、どのような相乗効果が期待できるかはまだ明確ではありません。
AdobeのIllustrator、PhotoshopなどのデスクトップのツールとオンラインのAdobe Expressが連携するのは、Adobeのツールを使っているデザイナーが多いことからメリットをすごく感じます。一方でAffinityは使っているデザイナーの数が少なく定番ツールというわけではないので、連携してもあまりメリットが感じられないんですね。
Linearityもサブスク化していた
こういう話が出てくると類似する別なツールに注目が集まるということもあります。そこでLinearity製品に注目するのはどうかと考えました。プロ向けベクターデザインツールのLinearity Curveは旧名称のVectornatorとして知っている人は多いと思います。
これまで完全無料で提供されていたLinearityですが、最近サブスクリプション化されていました。Linearity Moveというアニメーションツールをリリースしたばかりなので、いよいよ収益化ということなのでしょうか。これまで完全無料なのが不思議なくらいだったので、有料化したことで今後ますます発展が期待できるんじゃないかなとも思っています。
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