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資産運用会社と信託銀行の違い

資産運用会社にはさまざまあります。

三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行、SMBC信託銀行、三井住友信託銀行などの信託銀行も、広義の意味で資産運用業務を営んでいます。

しかし、こうした信託銀行は、以下のような狭義の資産運用会社とは区別されます。
日系資産運用会社:野村アセットマネジメント、三井住友DSアセットマネジメント、アセットマネジメントOne、東京海上アセットマネジメントなど
外資系資産運用会社:ブラックロック、フィデリティ、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント、J.P. モルガン・アセット・マネジメントなど

どのように違うのでしょうか。

資産運用における役割の違い

資産運用会社(アセットマネジメント会社など)の運用部門と、信託銀行の運用関連部門とでは、以下のように担う役割が異なります。

資産運用会社(アセットマネジメント会社など)の運用部門:まず、投資信託の企画・商品開発に他の担当部門と共に関与します。実際に運用を開始してからは、投資信託委託会社(運用会社)という立場で投資先を選定し、受託会社(管理会社)に売買などの運用を指示します。

信託銀行の運用関連部門:基本的には、受託会社(管理会社)という立場で運用資産を管理し、投資信託委託会社(運用会社)の運用指示の基づいた実際の売買を行います。また、一部には信託銀行が運用商品を自社開発するケースもあり、そうした運用商品については自ら運用意思決定を行うこともあるようです。

つまり、信託銀行が自社運用している一部商品を除いては、アセットマネジメント会社などが運用の指示を出し、それに従って信託銀行が実際の売買を執行するという形です。

また、信託銀行は資産運用業務だけでなく、実際にお金を保管する信託業務や通常の銀行と同じような融資事業やカード事業も行っています。

業務スタイル・運用スタイルと社風

信託銀行や資産運用会社(アセットマネジメントやヘッジファンド)の社風を比較すると、ヘッジファンド > アセットマネジメント > 信託銀行といった順でアグレッシブであると言われています。

これには、以下の2つの理由があります。

➀業務スタイルの違い
信託銀行は、一部の自社運用商品を除いて受託会社(管理会社)としての業務が多いです。
そのため、アセットマネジメントとヘッジファンドなど実際に投資意思決定を行う投資信託委託会社(運用会社)と比較すると、穏やかな雰囲気があります。

➁投資スタイルの違い
・信託銀行が実際に運用意思決定を行う自社運用商品では、低リスクでバイアンドホールドに近い長期安定運用が目指されることが多いです。これは、こうした運用商品が顧客(年金基金など)のポートフォリオのうちローリスクの部分を構成することが多いためです。
・一方で、資産運用会社の中でも一般的なアセットマネジメントは、長期安定運用を前提とするものの多少リスクのある運用スタイルです。

・更に、資産運用会社の中でもヘッジファンドなどは、ロングショート戦略などを駆使した比較的リスクの高い運用を行います。これは、ヘッジファンドが顧客(年金基金や富裕層など)のポートフォリオやファンド・オブ・ファンズなどの金融商品のうちハイリスク・ハイリターンの部分を構成することが多いためです。

こうした運用スタイルの違いから、信託銀行やアセットマネジメントには比較的安定志向な人が多いようですが、ハイリスク・ハイリターンを目指すヘッジファンドなどでは運用者自身もリスクをとって稼ぎたいと考える人たちが多くいます。

実際、中間に位置するといえる資産運用会社のあるファンドマネージャーは「ヘッジファンドはアグレッシブな人が多くて、信託銀行はのんびりとした穏やかな人が多い。資産運用会社はその中間かな。」とおっしゃっていました。(一方、近年は業界的に信託銀行も忙しくなっているという話もあります。)

業務内容や運用スタイルによって上記のように社風などは異なりますから、自分に合った環境を志すと良いのかもしれません。

キャリアの違い

資産運用会社(アセットマネジメント会社など)の運用部門

運用部門の社員は、投資先選定や運用の意思決定を行っているため、マーケットに対する専門性が身に付きます。特に、資産運用会社の中には部門別採用を行っている会社もあり、そうした会社で運用部門に入れば運用のプロとしてのキャリア構築を高い確率で目指せます。

信託銀行の運用関連部門

日系大手の信託銀行では、一部専門職を除いてジョブローテーションが一般的です。そのため、資産運用会社の指示に基づき実際の売買を行う資産運用業務から、リテール営業まで、非常に多種多様な部門・業務を経験するチャンスがあります。このようにまるで転職のような異動を、同じ社内にいながら経験できるという魅力もあります。

<出典>
外資就活ドットコム

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