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【9月最終週】ASEANニュース厳選。「タイで東北人気」 「タイでクレカ被害続々」 「拡大するチェーン店」 「インド投資続々、株式も過去最高」他10本

2021年9月最終週のアセアンニュースを厳選し、まとめました。
商売に関連する、東南アジア主要6カ国とインドのニュースのヘッドラインと、その背景にある「現地事情と解釈」を補足しています。
週に一度目を通すだけで、東南アジアとインドのビジネスのトレンドが把握できるようになります。海外マーケティング担当、経営者、投資家の方は当noteのフォローがおすすめです。
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●タイ


【タイで東北人気】
タイ人への最新の調査で、7位仙台や青森、秋田、山形、岩手など東北地方全6県が上位25%にランキング。九州地方も12位にラインクイン。
バンコク首都圏は人流も渋滞も多いため空気が汚く騒音も日常なため、タイ人は清潔で自然豊かなUnseen(まだ見たことない)地方へと目を向けています。

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タイ人の訪日旅行・意識意向調査2021「ラーメン食べたい、お菓子が欲しい」
→行きたい場所は「大阪」「北海道」「東京」の順に高く、東北地方の地名を答える回答も目立ちました。東北はタイに継続PRしてきたのでその効果が出ているとともに、Unseen(見たことのない)地方へと興味が移っています。

タイで日本人のクレジットカード不正利用被害が続々。
→バンコク中心部でも飲食店やマッサージ店で写真を撮られたり、スキミングされたりして被害に合ったという声が続々と集まっています。豪遊されたり買い物されたり、デジタル広告に使われたという事例も。在外邦人は対策として裏の3桁を隠したりしていますが被害は止められないようです。バンコクの飲食店経営者グループでもCCTVを増やすなど、信頼回復のため早急な対策が話し合われています。
対策として、三井住友カードとJCBカードは利用ごとにメールが来るように設定できます
。JCBとDCは3Dセキュアに対応しており、ネット決済時に暗証番号を入れないと決済されないように設定できます。Viewカードは上記の設定ができず、月ごとの請求書を確認するしか不正利用に気づく方法がありません。
私個人も過去に何度かやられたことがあります。海外在住邦人は気をつけましょう。

10月1日から、ドンドンドンキホーテ3号店がバンコク東部シーナカリンのシーコンスクエア内にオープン。
→A5和牛は比較的容易に手に入りますし、シャインマスカットも並ぶように。牡蠣やコロッケなどこちらのチラシ内商品は(赤いきつね以外)タイ人にも定番人気です。

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その他、タイの大手カフェチェーンのAmazonが25年までに国内外に1,000店舗へ。
またタイ料理店マンゴーツリーも国内外で来年100店舗へと展開加速。

以上のニュースの通り、特にバンコク等東南アジアの主要都市において消費市場は高単価・高付加価値化しており裕福層マーケットにチャンスがあります。

●マレーシア

可愛すぎる山陰柴犬も登場!山陰の魅力をマレーシアの旅番組で紹介(島根・鳥取)
→マレーシアの訪日市場は、華人とマレー人が半分ずつ。家族での訪日が多く、マレー人は基本シャリア法準拠なため厳し目のハラル対応をしなければいけません。
この番組はハラムである犬を扱っていますので、マレーシア華人のインフルエンサーを起用し華人向けに放映したものです。

●シンガポール

ペットのインフルエンサーが急増。
背景には、新型コロナウイルスの流行でオンラインショッピングやペットの飼育が盛んになったことがある。
→東南アジア主要6カ国のペット市場は拡大しており、日本の高付加価値高単価のノウハウが活かせるビジネス領域です。

●インドネシア

インドネシア:外国業者に向け最新情報 30日に調整会議 バリ観光再開を控え

●ベトナム

なぜ大手製造業がベトナムに注目しているのか、調査結果発表
韓国や日本企業がベトナムを進出先として選択するのは、人件費が安価であること、同国人の性格や儒教文化圏の企業文化との親和性が高いといった理由が挙げられている。また、自由貿易協定の締結を進めることで、輸出向け製品の事業環境が良くなってきているという。

新興国株型(投資信託)、インド・ベトナム関連上位
→米国株中心の投資家が集まる海外株クラスタでも、この2カ国がインフレを克服しBRIICsを超えて投資するべき新興国の筆頭に挙げられています。タイやフィリピン等他のアジア国は投資妙味も足らず、新興国としてのリターンも難しいそうです。
当面、ベトナムは華僑系大企業主導による市場寡占と外資流入による経済成長が進みそうです。

●フィリピン

フィリピン大統領選 元プロボクサー パッキャオ氏立候補届け出
→ドゥテルテ現大統領は出馬できず政界引退を表明、有力候補と見られていたその娘のサラダバオ市長は立候補しないそうです。 パッキャオ氏は国民的英雄として庶民派、汚職撲滅を大公約に掲げています。
フィリピンは新興国の中でもあらゆる面が足かせとなりビジネスは厳しいですが、訪日数拡大やマニラ以外の島しょ部など、観光・旅行領域だけは良いビジネスチャンスがあります。

●東南アジア

世界競争力ランキング2021、日本はタイより下の31位
5位シンガポール
25位マレーシア
28位タイ
31位日本
スイスIMD発表、経済パフォーマンス、政府効率、ビジネス効率、インフラでの総合評価。
日本は「ビジネス効率」が、タイはコロナ禍で経済点数が足を引っ張りました。 日本人は(挨拶、視察、報告、会議、稟議、細かい確認等)段階を踏みすぎて遅く本当にビジネスになるのか信用できないという声がアジアでも知られており、アポが取りづらくなっています。

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●インド


阪急阪神エクスプレス、インドのデリー首都圏に「南アジア開発室(インド支店)」を開設

ソフトバンクも出資のAI宿泊業OYO上場や、BNPL企業Capital Float、携帯大手エアテルのデータセンター投資拡大など、欧米によるインド企業への大型の投資が続いています。インド株式市場も過去最高値を更新です。

インドはIT分野において最もチャンスがあります。

●今週の一枚

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熱帯低気圧の影響でタイ北部からバンコクまで洪水が迫っています。写真はバンコク北東の貯水池の決壊。多くのタイ市民の家も浸水しています。タイなど東南アジアでは、工場もオフィスも住宅も、これら不完全なインフラで拡大する災害を想定しての選択が必要です。 Photo@ThaiPressCo

次回は、来週以降のニュースの内容を見て更新します。
当社アジアクリックは訪日インバウンドと貿易輸出の脱中国頼り→東南アジアへのシフトを応援しています。
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アジアクリック 高橋学(タイ・バンコク)
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