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【8月第二週】ASEANニュースまとめ。「日本企業幹部の給料、タイ・フィリピン・インドネシア以下の衝撃」「マレーシア移住ビザ2,600万円必要に」他11本

2021年8月第二週のアセアンニュースをまとめました。
ビジネスに関連する、東南アジア主要国とインドのニュースのヘッドラインに、現地在住でないと見えてこない「現地事情と解釈」を補足しています。
海外マーケティング担当、経営者、投資家の方向けに最新情報を現地から毎週まとめますので、当noteのフォローがおすすめです。
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●タイ
命の危険よりも…悲しき「意図的感染」タイ貧困層に広がる
→意図的な感染するタイ人は、タイ社会ではごく一部との認識です。タイでは密告に賞金も出ますが、賞金狙いもごく一部であり、ニュースは珍しいから取り上げられるというバイアスの好例ですね。それよりも毎日欠かすことなく銃による事件が起きている方が根が深く感じます。

観光客のスイス人女性殺害、住民の男を逮捕 タイ・プーケット島
→タイの観光インバウンドに打撃で、政府も火消しに努力しています。
 訪日インバウンドも来年前半には外国人観光客のテストグループ誘致が進んでいくと思いますが、アセアンからの訪日は「安心安全な地方へ」「都会にない大自然」「大切な人との思い出セルフィー地点」がトレンドになります。

【タイ人の訪日旅行に関する意向調査】コロナ禍でも9割のタイ人が日本旅行情報を必要としている
→はい。日本が海外旅行一番人気です。主にSNSでの発信が中心となり、コロナ禍後に鹿児島県、和歌山県などがタイ語Facebookでの情報発信を始めました。インバウンド業界でも数字や約束が裏切られる中韓から親日の東南アジアの予算シフトが進んでいるようです。

●マレーシア
マレーシアセミリタイアビザ改訂を発表、定期預金約2,600万円が必要に
→MM2Hプログラムと呼ばれており、2021年10月から新規申請可能。
マレーシア口座に定期預金約2,600万円、且つ月間収入約100万円(!)、年間90日滞在必須、5年毎更新。
あまりのハードルの高さに、現マレーシア在住日本人は国外脱出しそうです。タイは20年で約360万円ですので隣国タイへの移住が増えそうです。

●シンガポール
高齢のシンガポールの屋台主を支援 SNSで広がる共感
→シンガポールの半数以上は中華系です。彼らの中国語会話を聞いていると内容はなんのことはない、普通の田舎のおんちゃん、おばちゃん、普通の若者と言った風です。ただ政策がきちっと決められる社会でまた限られた国土と限定された仕事の中で将来のお金に不安が常につきまとっているため、お金の損得には大変敏感です。どの国でも日本人から見た印象だけでなく、現地の人の感情や立場のトレンドを知る努力を続けていきたいものですね。

●インドネシア
「海外でのワーケーション」希望、バリ島希望が2割に迫る
→私はいつでもリゾートに行けるバンコクを選びましたが、他に東南アジアでワーケーションに適する場所として、タイ・パタヤ、ベトナム・フーコックなど、各国の経済の中心地と日帰り圏内なことが日本とのビジネスを継続しやすそうと感じています。

●ベトナム
ジェトロウェビナー「ベトナムビジネス勉強会(第2回)」、8月25日開催
→セミナーでは触れられないでしょうが、ベトナムでのビジネスは賄賂や従業員による中抜きが問題です。モラルが高い人と低い人の格差が大変大きいのがベトナムです。私も過去ホーチミン市内で起業しましたがベトナム語が出来ないため知らないうちにやられていました。離職率も高いため経営の一大課題の一つです。

●フィリピン
日本の元セクシー女優、フィリピンに遊びに行ったら人生が急展開し
→小澤マリア氏が、フィリピンで映画等で活躍中。東南アジアでは日本女性は少なく、また良いイメージがあるため、芸能人に限らなくても未だ日本人バイアスを利用できるかもしれません。

●東南アジア全体
日本企業の経営幹部の給料が「タイ・フィリピン・インドネシア以下」の衝撃、日本は出世するだけ損?
「日本人は給料が安いのにちゃんと働く」。シンガポールの人材会社からそう聞きました。私もですが、母国から脱出し未来と自由ある発展途上の東南アジアへの出稼者が若者から増えていくでしょう。東南アジアでは民族優位政策をしているマレーシア等一部を除き能力主義で、ホワイトカラー労働者の権利や立場も強いため、日本人の責任感でどんどん仕事をこなせば着々と昇給できますよ。

アジアの日系社員、精神不調増=パソナ調べ
→海外在住駐在員の基礎用語として「本社はわかってくれない」「OKY(お前ここに来てやってみろ)」というビジネス用語があります。東南アジアでは仕事が一番でない文化・価値観であるということが日本本社は理解できないようです。 熱帯のここ東南アジアでは仕事がなくても死にません。


●インド
インド最高峰の大学であるインド工科大学(IIT)にプログラミング学習を提供
→インドの大学や州政府はモディ政権の急速な改革開放政策もあり、海外との連携を好むトレンドになっています。州政府の中でもムンバイやアーメダバードがあるグジャラート州などは日本企業に前向きです。ただし、インドは東南アジアにある日本ブランド信仰はありません。ゼロからスタート。

「影響力高い」論文数、日本はインドに抜かれ10位…中国が米抜きトップに
東大でも世界ランク36位、明治以来の名門早慶に至っては遥か彼方数百位ですがその採点内容に論文の引用数や発表数があります。論文はもちろん英語。ビジネスだけでなくアカデミック界でも日本のガラパゴス文化が課題となっています。日本国も、内では英語を公用語に加え、外では孔子学院のように文化的攻勢を強めるべきです。インド人も英語は母語ではなく、日本人同様学んで英語を習得します。


次回は、来週以降のニュースの内容を見て更新します。
当社アジアクリックは訪日インバウンドと貿易輸出の脱中国頼り・東南アジアへのシフトを応援しています。
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アジアクリック 高橋学(タイ・バンコク)
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