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【8月第三週】ASEANニュースまとめ。「シンガポール、上期だけでNYの倍の住宅取引額」「世界大学ランキング、ベトナムから2校ランクイン」他8本

2021年8月第三週のアセアンニュースをまとめました。
ビジネスに関連する、東南アジア主要国とインドのニュースのヘッドラインに、現地在住でないと見えてこない「現地事情と解釈」を補足しています。
海外マーケティング担当、経営者、投資家の方向けに最新情報を現地から毎週まとめますので、当noteのフォローがおすすめです。
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●タイ
タイ中銀、来年にデジタル通貨の試験運用へ
→中央集権を進め、税金を徴収し、違法な裏取引を防ぐために各国のデジタル法定通貨への移行を進めています。消費者レベルでもタイとシンガポール間などでは銀行アプリで即送金ができるようになっており、法人でも既にワンタイムパスワード認証はスマホ画面で承認ボタンを押すだけです。一方我らが日本では、UFJ銀行すら法人アプリが未だにない状態で、諸外国とフィンテックにおける金融取引スピードの格差が拡大しています。

焼津PR動画 タイで注目 633万回再生 魚食文化に親しみ
こちらの動画ですね。
 全再生回数は約1,755万回。1位のタイに続き 2位はベトナムで約276万回 、3位は台湾の248万回で上位を占めました。 視聴された場面別では、大漁旗が写るシーンやかつお節作り、魚の調理シーンの注目度が高かったそう。
ただの魚ではなく、見たことのない風景がポイントだったようです。

●マレーシア
マレーシア:MM2Hの申請条件変更、見直しや導入延期求める声上がる
先週、マレーシアセミリタイアビザ改訂を発表、定期預金約2,600万円が必要に というマレーシア政府による移住リタイヤメントビザの改悪がニュースとなりました。投資家の関心が大幅に低下するとし、すでに一部の不動産購入の予約をキャンセルする動きが出ているそうで、当然、移住できる資産クラスの投資家としては隣国タイや欧米など他の選択肢があります。当事件の背景にあるマレー人優先政策(ブミプトラ。国内他民族に対しムスリムを優位に置くナショナリズム政策)がこのまま度を越していくと、投資でもインバウンドでも外国人に避けられ国内の民族分断が加速し、マレーシアの国力は下がっていってしまう一方のようです。

●シンガポール
21年上期だけでNYの倍の2.7兆円の住宅取引、ヨット係留場も前年比3倍  超富裕層を魅惑するシンガポール、アジア全土から不動産にマネー殺到

●インドネシア
インドネシア、22年5%成長目標 大統領が予算案提示
→長期間に渡るコロナ禍との戦いで、どの国の政府と消費者が、どのように行動するのか、その強みと弱みが明るみに出ました。現時点で、国際ビジネスにおいて更なる信頼を勝ち取ったのはシンガポールとベトナムでした。

●ベトナム
Appleが「AirPods」の生産拠点をベトナムから中国に回帰か、Google「Pixel 6」も。
→コロナ禍での人流・サプライチェーンが原因と報道されていますが、人材レベルに起因する歩留まり率が未だ中国より弱いというのも工場における大きな理由でしょう。

世界大学学術ランキング2021、ベトナムから2校ランクイン
通称上海ランキング。 東南アジアのトップ校の順位は、
75位 National University of Singapore(シンガポール)
81位 Nanyang Technological University(シンガポール)
300位台 University of Malaya(マレーシア)
400位台 Mahidol University(タイ)、Indian Institute of Science(インド)
600位台 Duy Tan University、Ton Duc Thang University(ベトナム)
なお、アジア全体では24位の東京大学がトップで、28位の清華大学がアジア2番手。慶応大学が300位台、早稲田大学は500位台。
インドネシア、フィリピンからは1,000位以内にランクインしていない。
世界トップ3はハーバード大学、スタンフォード大学、ケンブリッジ大学。

●フィリピン
ビナミルク、フィリピンでデルモンテと合弁会社設立
→ベトナムで時価総額トップクラスで消費者にも定番人気の食品ブランド・ビナミルクに限らず、ベトナム上場企業にとっては韓国同様、実はベトナム国内1億人マーケットは購買力という点ではまだ弱く、東南アジア各地に次なる売上増のマーケットを求め続けていますので、日系企業の東南アジア市場進出の参考となるでしょう。

●東南アジア全体
ASEAN主要6カ国の第2四半期GDP、6四半期ぶりに全ての国がプラス成長
→前期が悪すぎただけで、根本的なコロナ禍起因の経済悪化は解決はしていませんので、シンガポール以外はこの後も厳しい経済状況が続くでしょう。

●インド
インド映画界には、撮影監督として引っ張りだこの日本人がいる
「私は日本人で女性「頼りない」という視線を感じることがある。だからアクション撮影で、私もワイヤーで吊られ、俳優の落下時を手持ちカメラで撮影しました。女だってカメラマンできるんだよ、アクションだって撮れるよ、と」(以上本文から一部抜粋)


次回は、来週以降のニュースの内容を見て更新します。
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