見出し画像

ストロー 20代女の大失恋

今日、入ったカフェで大好きなアイスカフェラテに赤いストローがささってた
思わず少し微笑む

赤いストローには私の忘れられない思い出があるの


4年間付き合った彼氏とお別れしたときに遡る
とにかく優しくって、不器用なりに沢山愛してくれて、可愛くって
いつも笑わせてくれて。大好きな人でした

別れた原因はいわゆる、
こんな言葉で片付けたくないけど
価値観の不一致

沢山話し合う中で、彼の生きてきたベースが私とは異なるもので、きっと一生分かり合えないんだろうなって悟ってしまった瞬間があった

理解したかった。
理解しようと沢山調べたし、人にも話を聞いた。
自分は知識も経験も浅いから、信頼できる周りの人を頼った。
でもダメだった、私には彼をまるっと愛してあげることは難しかったみたい。

別れる前は毎日泣いてた。生きていけないって本当に思った。人生でこんな辛い思いをするなんて思ってなかったし、彼と別れる未来は想像していなかったから。

親にも『彼と結婚すると思う』『彼と結婚しなかったら私一生結婚できないかも』とまで言ってたから、私と話す時、母親の方が辛そうな気がしたなあ。ごめんね。

今どうしてるんだろ、って毎日考える。私はもう彼を幸せにできないし、気にする資格もないのかもだけど。本当に幸せになってほしいと心から思う。

4年は長い
もらった感情、物が多すぎて
いろんな所に思い出が溢れてて
胸が本当にいたい
カメラロールなんてもってのほか。
なんでわたしの人物写真、彼との2ショットなんだ


そして親友のこと。
彼女には彼のことをずっと相談していて、彼に対する不満とか、
今後どう付き合っていったらいいかとか、価値観の違いの話とか
全部聞いてもらってた。

別れてから初めて会う日
「2パターン考えてる。どんちゃん騒ぎか、しっぽりか」
そう提案してくれた
まだ別れたって言ってないのに彼女は察してわたしのやりたいことは何か聞いてくれた

彼女と出会った中学生時代をなぞるようにプリクラをとり、
ドーナツを買い、カラオケで騒ぎ、最後は居酒屋へ
「あなたにいいことがあるように」とaikoのストローを歌ってくれた


「君にいいことがあるように今日は赤いストローさしてあげる」
なんて可愛らしい歌詞だろう


今後の人生で落ち込んだ時、私は絶対にストローを聞くだろうと確信した
彼女の力強い歌い声で「君にいいことがあるように」と言われたらなんでも乗り越えられる気がする
こんな友人は後にも先にもできない、唯一無二の存在

彼と別れて2週間、もう平気だと思っていたのだけれど
私が話すのをただ黙って聞いてくれて、時折頷いてくれて、
まさか涙が出た。まだだめだったみたい
でもそんな時もうろたえるでもなく、「泣かないで」というでもなく、私の目をしっかり見つめて泣くことを肯定してくれた。何より救われた。


泣いた時に
「寂しいの?」
と聞かれた
自分でも何が理由で泣いているのかもうわからない
4年付き合った彼との思い出が至る所に潜んでいて、地雷のように急に爆発する
大丈夫な時もあれば、今日のようにダメな時もある
「全部メルカリに出しちゃいなよ」
笑った。潔くて強い、私は彼女が大好きだ。

「あなたを大好きと言ってくれて、大切にしてくれる人と付き合ってね」

私の人生詰んだと思っていた。でも私は私以上に私を愛してくれる彼女のためにも
幸せにならなければならない
自分の人生を諦めるのを諦めた
幸せになろう


赤いストローでカフェラテを飲み干す
さあ、今日も頑張ろう


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?