憧れのベビーリクガメとの生活とその実態
〇バスキングをしない…!!
20~40gくらいの時期のまめちゃんは、ほぼほぼ朝のごはんタイムにしか姿を見せず、バスキングもしないでヤシガラにこもる。毎日これ。
最初のころは、生きてる…?って心配になりました。
仕事から帰ってくるとライトも消えてて、私リクガメのケージ飼ってるな…と思いながら食べ散らかしたごはんを片付け、静かなケージを見守る日々。
というか、まめちゃんが寝ている時はケージを布で覆うので、もうそこになんかでかい箱があるだけです。
ちゃんと生きているのかがすっっっっっごく気になるけど、私にも環境にも馴れていないのに触るのは絶対にNG。寝たいとき、隠れたいときに安心していられる場所だと覚えてもらうのがなにより大切。安全地帯がない場所で生活してたら人だってストレスで死んじゃう。
それに赤ちゃんですからね。普通に考えたら野生下でこんな一口サイズのヨチヨチ赤ちゃんが歩き回ってたら食べられておしまい。
そりゃダンゴムシのごとく潜って隠れる生活するよね…と考えて納得していました。
たしか、50gを超えて初めてバスキングしてる姿を見せてくれるようになった気がします。これが!!噂の!!バスキング!!ってとても感動しました。爬虫類飼ってる実感がわきました…✨
しかしそれからも、100g超えるくらいまではひたすら食べて寝る生活は変わりませんでした。
〇お迎え直後、立派な結石を排泄!
これは確かお迎えしてから一か月以内、二週間くらいで起きたできごとです。
ある朝ケージを覗いてみると、なんか小さな白い石?が!!これは事前の勉強で知ってて、「これ進研ゼミでみた!」的な気持ちになりました。かの悪名高い尿酸結石ですね。
1cmくらいの平たい小石のようなものでした。
甲長5cmくらいの小さな身体にこんなもんが!!よく出せたな!!という衝撃。 あと、これがお腹に入ってたのに見た目全然わかんないのやばいわ…という気持ちに。レントゲン撮った方がいいのかなあ、とか思っていたら、次からにょろんツルンとした健康的な尿酸を出すようになったので問題ないと判断。
あれからまめちゃんは一度も石を出したことはないです。
しかしペットショップではみんな元気そうに見えてたのに…
あそこに長く置かれてたらもっと状態悪くなってたのかなあ、と思うと、予定外だったまめちゃんのお迎えも英断だった気がしています。
〇ある日気が付いた衝撃。甲羅が柔らかい!!
これはたしか30gくらいのころです。
ケージの掃除をするためにまめちゃんを手に持ったとき、少し普段より指に力を入れすぎたのか、ペコッと軽く腹甲がへこむ感触がしました。
え!?とびっくりしてまめちゃんをよく観察。
そしておそるおそるもう一度押してみる‥‥ぺこっ。
えええええ!!これなに!?湿らせすぎてふやけた!?シェルロット!?栄養か紫外線不足!?と大慌て。すぐさまネットで検索。
まもなくリクガメの赤ちゃんはまだ甲羅が柔らかい、という情報をゲットして一安心。
でも最初からこんなにやわかったかな…?どうなんだ??と疑問に思いつつ、見た目はなにも悪い所がなく、反応も元気そのもの。病院も考えましたが、あまり連れ出したくないなー…ということでやっぱり様子見。そしたらまあ、すくすく問題なく育っていき、いつの間にかしっかりした甲羅になってました。
ただ、怖くてめったにお腹を強く押せないんですけども…。
あと最近読んだ海外文献で、野生下のヘルマンリクガメは孵化後、甲羅が柔らかいうちは巣からほとんど出歩かないと書いてあって、おお合ってる~~!となったりしました。
◇様子見ばっかですね私…
こう改めてまとめてみると、とにかく様子見してますね。
手遅れにならなくてよかったけど、ダメな飼育者じゃね?と思っちゃいます。
ただ私、実のところは心配性で、なにかと気になることを放っておけない気質です。ただそれをいかんなく発揮してしまうとですね、鳴かないタイプの生き物や植物って大体、その、死んじゃうんです…。いやマジで……。
それを熱帯魚飼育(ベタ)で何度か経験して、物言わぬ生き物飼育の上級者である主人からは「構いすぎ、心配しすぎ」と常に突っ込まれてきているので、まめちゃんにはあわてず騒がず様子をよく見ることに徹してました。 ニシヘルマンリクガメ、私的にとてもお高いし、リクガメはこの子が最初で最後だ!!という覚悟で購入してたんで。
それに病院にかけこんだところでベビーに施せることはほぼないため、体調を崩したらイコール死、とショップのハ虫類担当お兄さん(自宅で色々飼ってるらしい)にも言われており。
だから、体重測定も月に1回。
体重なんて餌と水分で簡単に数gは変わるものです。だって水10mlで10gなんですよ。小さじ1以下です。すくなッ!!
それに対してリクガメベビーの体重は27g。軽すぎ!!
水分による変動がでかすぎる!!ってなるじゃないですか。
そんな数値に一喜一憂していると疲弊するし、その数値におどらされた私が飼育方針がころころ変えると、カメのストレスが即限界を迎えるのは火を見るよりも明らか。
私が己をよく知っているからこその「あえてこまめに見ない作戦」です。
〇基本方針はストレス排除&観察
私がベビーリクガメの飼育で徹底したことは、「カメのストレスになることを避けまくる」でした。
そしてもうひとつ、「目の前の生体を観察することで得られる情報を最優先する」
犬や猫なら、いままで飼育経験もあり、とても近くで見ています。機嫌や体調のいい悪いも、なんとなくわかります。しかしリクガメはそのへん全くの未知の生き物。健康な状態だとどのように餌をたべるのか、運動をするのか、怖いとき、怒っている時、どんなふうになるのか、私は全然知らないでリクガメの飼育を始めたのです。
だから例えばリクガメがケージ内をうろうろ歩き回っていたとして、「元気がある!」と判断すればいいのか、「環境が不快で逃げようとしている」なのかわからない。
また、ずっとじっとして目を閉じている時に、「リラックスしている」のか、「具合が悪い」のかもわかりません。
そして温浴時。
ばたばたと大騒ぎするのを「喜んでいる」のか、「必死で逃げようとしている」のか…たいていのリクガメ飼育ノウハウで温浴はいいものだとされていますから、それをうのみにしたら「喜んでいる」になるでしょう。
しかしそこで思考停止せず、本当にそうだろうか…?とまめちゃんの様子をよく見て考えることを大切にしています。
まず泳げないリクガメにとって、強制的に水に浸かるというのがどういうことか。危機的状況と判断するのが普通では?
ベビーはごくごく浅い水たまりでも溺死しそうな生き物です。
飼育環境に慣れ、危険はないと学習したあとなら温浴で気持ちよくなってくれるのかもしれません。しかしお迎えしたてのベビーはどうだろうか。
飼い主にも馴れていない状態で、温浴によって何度もパニックにさせる必要があるのだろうか…?
温浴によって体温が大幅に変化する、湯冷めする危険もある、そんな変化をこの小さい生き物に与えるべきなのだろうか?
そう考えて、私はまめちゃんの温浴頻度をだんだん下げていきました。週に2回から1回、次に月に1回に、そして3日くらいうんちが出なかったときの処置に。
まめちゃんの毎日の排便が安定して、更に自分から水入れに浸かり排便した痕跡を確認できてからは、あえて温浴はしなくていい、のスタンスです。
ただ衛生面から、たまにぬるいお湯をシャワーのようにかけ、甲羅や皮膚を洗い流すことはしています。皮膚のくぼみに床材がくっついてたまったりするので…こう、かゆそうで。
ちなみに今はこんなこと言ってますが、何かのきっかけがあったら手のひら返すつもりまんまんです!!明日には「温浴必須!!」とか言い出すかもしれません。なんといってもたかが1年の飼育経験ですからね…!!
まあリクガメは、卵からかえってから自力で大人になる生き物。つまり生まれたときから「どうすれば自分が成長していけるのか」を実行する能力があるはずだ!!と、環境を整えたらあとはまめちゃんの邪魔にならないようにするのがベストかな、と。
今思うと、病院行くくらい、遥かかなたの海外から運ばれて生き延びた選ばれしリクガメベビーにとってはなんてことないのかもしれないな、と思わないでもないですが…とりあえず無事に一年育てられてよかった。
今年は長時間庭に出せるくらいに大きくなったので、寒くなる前に一度行ってくるつもりです。
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