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品がある、ということ。

駐車場に車を停めた。

鞄を持ち、車外に出てドアロックをかけた。

が、右足に違和感を感じる。

「なんだ、これは?」

足が地球に吸いつかれているようだ。


なんてことはない。

ガムを踏んづけただけだった。

だけだった?

いやいや、朝から気分が悪い。

何故に駐車場にガムが包まれもせずに捨てられているのだ。


昔から女性がガムを噛んでいる姿を見るにつけ、品が無いと感じてしまう。

男性も同じなのだが、特に女性のガム噛み噛み姿はいただけない。

ずっとその理由がわからなかったが、今回ガムを踏んで気付いた。

こういう事が今までに数回あって、嫌な思いをしたのだろう。

ガムを噛んでいる人への嫌悪感ではなくて、ガムを平気で吐き出して捨てる人への嫌悪感なのだ。


しかし、その違いを見張っていなければ見付けられないのだから仕方ない。

ガムを噛んでいる人、という一括りでの判断になってしまう。

せめて噛んだ後は紙に包んで捨ててもらいたい。ゴミ箱が無ければポケットや鞄に入れて後にゴミ箱に捨ててもらいたい。

それがモラルであり、品だと思う。

例え小さな事でも、『他人に迷惑をかけない』のが紳士淑女ではなかろうか。

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