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2023年3月は時代の変遷を目の当たりにする時

2023年3月、この1か月間は運命の輪が音を立てて回り始めるような時と言えます。先ず3月7日に土星が次星座への移動をして、それから3月23日に冥王星が次星座へと入宮してきます。それに呼応するかのように、太陽や月も含む水星・金星・火星の個人天体もまた、早い展開で星座移動していきます。
土星はおよそ30年周期で黄道12星座を一周するペースで移動していきます。約30年という年月は30歳くらい、そして60歳(還暦)辺り…と年代の節目を表す時期と重なります。少年から青年、そして老年へと変わっていく節目というのは心身の状態もそれに応じて変わっていくという事です。土星は時間の神「クロノス」で表されます。クロノスはラテン語での名を「サトゥルヌス」…英名「サターン」の語源であり、時間の神であることから「老成」「熟成」等の時間をかけて醸造される人格等を表す星であるのです。それが黄道12星座の最後の星座宮・魚座に入ることで、土星の意味合いが最終段階に入っていくと言えます。ちょうど魚座には、魚座の守護星である海王星が居て海王星の象意については強い影響力を発揮しています。その海王星に追いつき寄り添うように運行していき、海王星が2025年3月31日に先に牡羊座へと星座移動するのを見届けて追いかけるかのようにその約2か月後の2025年5月25日には土星も次の牡羊座へと移動していきます。牡羊座は黄道12星座の最初の星座。黄道上の螺旋(らせん)のようなループからさらに一段上がった形で、新しい黄道12星座へのスタートを牡羊座で迎えることとなるのです。
また、トランスサタニアン(土星以遠の惑星…天王星・海王星・冥王星<準惑星>については、長期(数年~十数年)に一度の星座移動をする為に、それまでの運気が更にガラッと変わったような雰囲気に生まれ変わっていくかのような、その象徴的な出来事が起こりやすくなります。その為、時代の流れが一気に変化してしまったかのような感覚を覚えることが少なくありません。
2023年3月の5惑星の星座移動によるその影響、どういった運気の変遷を辿って行くのかについて、紐解いていきたいと思います。

1.土星が魚座へ移動

2023年3月7日22:35に土星が水瓶座から魚座へと移動し、その後2025年5月25日に牡羊座に入り2025年9月1日から2026年2月14日までの間にも魚座内を運行します(2025年11月28日に魚座25°09'で折り返して順行開始)。
その前の3/3に水星が魚座に移動します。その3日後にその水星の後を追いかけるように土星が魚座入りしていきます。この後、土星は暫くの間は魚座内に滞在します。その間、前の水瓶座に戻ったり次の牡羊座に移動することはなく、魚座内を期間中行ったり来たりするような状態になります。
土星は約30年かけて黄道の軌道を運行していきます。1つの星座につき約2年3ヵ月~2年半強くらいの期間を運行していきます(逆行の期間は含まず)。前回の土星魚座期は1993年5月21日~1996年4月7日(途中、水瓶座に逆入宮した期間有り)、更にその前は1964年3月24日~1967年3月4日(途中、水瓶座に逆入宮した期間有り)となります。おおよそ30年周期12星座を一回りするので、生まれ持った土星(ネイタルサターン)が同じ星座に回帰(土星回帰、サターンリターン)してくるのは、30歳になる前後、還暦(60歳)を迎える頃、そして長生きするのであれば卒寿(90歳)を迎える頃に当たります。その辺りは自分の体質や行動範囲が少しずつ削ぎ落とされて先鋭化していく時期へと繋がっていきます。
土星が魚座に来ると、魚座の持つ「夢見る力」が現実的な視点で見るようになっていく、という事が増えてくるでしょう。それは、荒唐無稽な夢や希望を「形を成すもの」として具現化されたものであったりする、というような、黄道上で魚座の反対に居る乙女座の象意を
また、曖昧だった事や要領を得ない程に散漫とした事柄を具現化していくようになると言えます。どっちつかずでいた事に白黒つけたり、不安定な精神状態が更なる混沌を現実社会にもたらしてしまうと異様な事がありがちと言えるでしょう。
しかし「思った事を形に現していく」「夢や理想を現実化する」という点、努力が必要にはなりはするものの現実的なところで地に足の着いた成功をモノにするという点では、そういった「負の要素」よりも「しっかり掴んで手放さないようにする」という「結果」「指針」を表しているものと言えます。
土星は「現実を突き付けてくる星」です。制限されて四面楚歌に陥るか、まだ混沌として形にならないものを「かたち」に整えていくことで結果に表れてくるとか、そのような運気をもたらしていくことでしょう。

2.冥王星が水瓶座へ移動

冥王星は「準惑星」として「惑星」という括りから降格され、その影響力もホロスコープチャート上では「少なからずあるもの」程度の味方をする占星術師の方もいますが、影響力は未だに兄弟であるものと私個人的には思っています。
今回の冥王星の水瓶座期間は約18年くらい(途中、冥王星の山羊座期間や魚座期間などの入宮期間を含む)、それまでの星座での滞在期間の中では比較的長めであると言え、前星座の山羊座での期間(約13~14年くらいの期間)で言うとそれよりも更に長い約18年間となります。これは冥王星がその軌道を楕円系を描いている為に起こる現象で、太陽を真ん中に据えた太陽系惑星の運行の中で弧を描く軌道の運行状況は他の惑星と異なり、やや長細い楕円軌道で黄道面から17度も傾いており、そのため冥王星は海王星よりも太陽に近づく時もあります。ちょうど水瓶座内を運行していく時は、太陽系の惑星たちの軌道県内から外れた楕円曲線の遠くなるほうへと運行していくこととなります。
近世(その中でも1700年代以降)にトランスサタニアン(土星以遠の惑星)のうち先ず初めに天王星が発見されて以降の西洋占星術において1930年の発見以来2006年までは太陽系第9惑星とされホロスコープ上ではそれなりの影響力をもたらしている冥王星ですが、それ以前にも影響力をもたらしていたと見做して計算上に含めるという占星術師もいらっしゃいますが実質的には発見当時の蟹座17度からスタートしているので、蟹座以前の前に遡って他星座での冥王星のあり方や象意やその影響を考えるとなると、今回の水瓶座入りは1930年の発見以前でのデータを出すとなると歴史の変遷に合わせての推測の域を出ないというか確証するのは難しいと言わざるを得ない分、「おそらく、こうであろう」という星座の象意を鑑みての予想・予測でしか考えることはできないと思います。
私の個人的推測での冥王星が水瓶座入りすることによって予想される影響については、人類が形成する集合体(社会)としての意識改革や社会的成熟、科学技術の今までとは違う形での変革、人類が創造するものなのに人類がそれに全くついていけない程の発達発展、組織・団体・集合体などが一旦瓦解した上での再構築からの発展、等が考えられます。

3.春分の日を中心軸として、5惑星(太陽・水星・金星・火星・冥王星)が次星座へ移動(3/17~3/25)

3月の後半になると、個人天体(太陽~火星)と冥王星の計5惑星が各自次星座へ移動していくこととなります。太陽は魚座から春分点を通り牡羊座へ、水星は水瓶座から魚座そして牡羊座へとスピーディーな星座移動をしていき、金星は木星と一緒だった牡羊座から天王星と同じ牡牛座へ、火星は半年ほど双子座に居て春分点の付近で蟹座へと久々の星座移動をします。
春分の日(春分点)を基軸とした前後の1週間の内で5惑星が次々と星座移動していくのは比較的珍しい現象であり、まるで冥王星による次の時代への示唆を日常に落とし込むかのような運気の流れが造り出されることになりそう。その為、「何かが起こる予感がする」という体験が非常に多く起こりやすくなると言えます。わかりやすい形で事象が明らかになったり表れてきたりする為、人それぞれに違う運勢状況が生まれやすくなります。例えば、射手座生まれの人がこの1か月間で水星の角度が(メジャーアスペクトのみで考えると)セキスタイル(60度)~スクエア(90度)~トライン(120度)と変遷していき、その都度で水星の象意や影響の現れ方が変わって来るので、運勢傾向もアスペクト(角度)によって日々刻々と変わっていくこととなるでしょう。

4.追記〜トランス・サタニアンが動く時

惑星が次の星座に移動する時は、大きな災害が起こりやすいと見ています。ここ直近の例で言うと、2011年3月12日に天王星が魚座から牡羊座に移動しました。その前日に東日本大震災が起こりました。また、1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の当日内である18:53には冥王星が射手座入りしました。このように、惑星が動く時のその前後あたりで大きな自然災害が起こる事というのは少なくないように見ています。今月…2023年3月は太陽系の惑星そして準惑星(2009年に準惑星に降格した冥王星)が次々と星座移動していく為、その瞬間及びその前後に、惑星の持つエネルギーが運気を大きく左右していくという波瀾模様の運気になるのではないかと予想しています。
あまり怯えていても仕方ないですしその為の入念な準備をしておくことを重要視するべきであり、だからこそいつでも応えられる心構えをしておくことは大切な事ではあります。惑星が次の星座へ動くこと…というのは、それだけ惑星は強大なエネルギーを背負って移動していくのだと、思わずにはいられません。

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