由布院 湯の岳庵
先日40歳になりました。
早く40代になりたかった私は非常に清々しい気分でその日を迎えました。そんな記念すべきバースデーを1番好きなレストランでお祝いしたく由布院へ。
「山家料理 湯の岳庵」は由布院御三家の一つ「亀の井別荘」の敷地内にあるレストラン。宿泊せずお食事だけでも利用可能で、金鱗湖のすぐ横という由布院の中でも抜群のロケーションでシンプルな山の幸をいただけます。
旅に出かけたら、そこの土地の旬のものを食べたいです。山の中にあるお店なのに、タラバガニとかを食べたりしたくないのです。
湯の岳庵は完璧にその気持ちを満たしてくれます。
今回は3つあるディナーコースの1番お手頃なコース(5500円)に単品で食べたいものを追加することにしました。
ワインは(事前にお伝えして)2本持ち込み。
持ち込み料は1本2000円です。
乾杯はメニューから、日本初のラグジュアリービール「ROCOCO Tokyo WHITE」。基本的なコンセプトはスペインの「イネディット」と同じだと思いますが、こちらはイネディットよりクリアで繊細なホワイト(小麦)ビールで酵母の香りも上品。まさに和食にピッタリです。
持ち込み1本目は「グレイス キュヴェ三澤 明野甲州2019」。言わずと知れた日本一の甲州です。あまり樽のイメージのないグレイスさんの甲州ですが、これはおそらく多少使っているのではないかと感じました。とにかく本当に甲州なのかと戸惑う第一印象です。日本酒のような吟醸香、酒粕のようなクリーミーさ。それと清涼感のあるハーブ。これらが合わさって、私はなんとなくパスティスを思い出しました。
飲み進めると確かに甲州です。和柑橘のような酸味とほろ苦さ。ぶどうの熟度の高さを感じます。そして、まだまだ置いてから飲んでも面白いだろうなーと興味をひくポテンシャルの高さ。凄いです。
2本目は「ドメーヌ・タカヒコ ナナツモリ 2017」。大好きなワインですが、7年も経ったものは初めてでちょっと不安もありましたが、そんなことは全くの杞憂。美しく熟成した地味深いピノノワール。どこまでいっても複雑なお出汁をいただいていると錯覚するような旨み。何度飲んでも唯一無二なワインだと思います。
お肉はもちろん、煮干し出汁のお味噌汁までも合わせられる懐の大きさに感動しました。
さすがに注文出来なかったのですが、グラスワインにドイツ・ファルツの「フリードリッヒ・ベッカー シュペートブルグンダー」がオンリストされていたのは感激しました!
ドイツワイン、どんどん広がってほしいです。
湯の岳庵のお食事を終えた後は、同じく亀の井別荘の敷地内にあるお隣のBAR山猫へ。
「シャトー・ド・ブルイユ15年」を飲みながら、さっきまでいた湯の岳庵を眺めて余韻に浸る…最高の気分で自分の40年を噛み締めていました。
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