浅野の2023年

浅野的備忘録です。
今年は割とターニングポイントな一年でした。

去年末に突発性難聴を発症し、早期治療の甲斐あってなんとか早めに治りました。再発しやすいとのことでしたが今のところは再発しておりません。

 まだコロナも5類になる前でしたので、気が抜けない上半期。しっかり演劇を作るのはなかなか難しかろうと、朗読に挑戦し上演したのが二月の頃。作品に関しては前々から一時間文芸というイベントを実施していたため、そこで出来た短編作品がたくさんありました。会場は普段稽古等でお世話になっている市民活動センター「ランタナ」でした。

 今思えば、この朗読公演が今年の転機だったような気がします。その後5月には演劇外で知り合った方に誘われて野外イベントに出演……予定でしたが雨が降り中止に。しかし、以前からお世話になっていたindies art galleryさんからお声をかけてもらい同時期に朗読公演を上演しました。

 ちなみにその前4月には謎のモダン館への客演がありました。実は浅野、モダン館の白濱さんが演劇への最初の入り口だったのです。演劇を始めたのが高校生の頃でしたから、それ以来がっつりと共演をするのは今回が初。並々ならぬ思いで臨みました。おかげで「いつ客演に呼ばれるんだろう……」的悩みは解消され、悔いなく良い思い出として残っております。その節は皆様大変お世話になりました。

 上半期から水面下で進行していたのが朗読公演『海と声』です。浅野が思い入れのあるかきどまり白浜海岸を舞台に、一時間文芸で『海』をテーマに執筆していた第いた作品を、ちょうど夕暮れで海に日が沈んでいく時間に朗読する企画です。自主企画としては初の野外公演。二回目の朗読公演としては挑戦的でしたが、企画としては周囲の声も喜ばしいものばかりでした。が……天候に恵まれず、第一候補日は台風により延期、第二候補日は雨が降りそうで降らなそうな微妙な天気……。結局実施しましたが、やんわり小雨と一番見せたかった夕暮れの景色は見せれぬまま終わりました。そのためか、この上演は今までに無いお客さまのみなさまとの一体感というか、今までの自分の演劇史にはない稀な上演になりました。とはいえ、後悔も色濃く残っております。いつか、また……。

 『海と声』企画が評判だったのか、色んな方々に活動に興味を持ってもらえました。県庁跡地での野外リーディング。ランタナで実施された「ランタナフェスティバル」では注文の多い料理店の朗読の他、一時間文芸では注文の多い料理店を改作してみようをテーマに色んな作品も生まれました。さらには「長崎港で遊ばんば!」というイベントでも野外朗読上演。本当に朗読づくしな一年でした。こんなにも朗読のリーチする範囲が広いだなんて……。

 下半期だけでもKimamassでは4本の上演がありました。年に一回公演するかどうかな当団体では考えられないハイペースで駆け抜けた日々です。

 個人の話としては、毎年実施している文化振興課主催の子ども向け演劇イベント「えんげキッズ」も、今年はいろいろありました。詳しくはお話しできませんが、例年以上に自分としても学びのある機会でした。今までで一番大変でしたが……。しかしそうやって実施したこの公演が、子どもたちにとっての思い出の一つになるのであれば、それ以上に嬉しいことはありません。これは毎年思います。

 さて、12月には演劇大学in長崎が実施され、私は演出講座の講座生として岸田國士の「紙風船」に挑戦しました。自分が役者よりも台本書く方が興味のある人間だったがために、実はあまり演劇の名作とやらに触れてこなかったのですが、本当に良い機会でした。さまざまな捉え方の出来る紙風船の稽古は、自分の演劇の先入観をぶち壊してくれるターニングポイントとなりました。多分……人生で初めて急遽降板からの代役としても出演することになったと思います。役者って本当に大変なおしごと。


 と…振り返ってる矢先にビッグニュースが舞い込みまして、2021年に一度ノミネートされたことのある『九州若手劇団アワード』と言うものがありまして、今年もKimamassがノミネートされ、なんとアワード受賞だそうです!

 まだまだ未熟な団体ではありますが、非常に光栄なことです。今までの積み重ねや今年の頑張りがまとめて評価されたようでとても嬉しいです。

bit.ly/kyushu-award

 コロナも5類になり、比較的自由に活動できるようになった一年。演劇では学びの多い一年となりました。新しく3人の団員も加入しました。Kimamassメンバーも今年お世話になった皆様も本当にありがとうございました。そしてちょうど今年から三十代になります。これからも頑張りますので、温かく見守ってもらえればと思います。

来年の皆様の暮らしに幸あれ。良いお年を。














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