こうやまき賞のレガーロデルシエロ敗因分析

読むの面倒い人用まとめ
・脚を使わされるタイミングが2回あったのにどっちも脚使えてて凄い!
・勝ち馬より脚使わされてたのに0.1秒差凄い!

筆の拙さで文面だけでは伝わりづらいので、こうやまき賞のラップ推移と見比べながら読むのが良いと思います。

まず、勝ち馬と本馬の各区間での位置取りについて見ていく。
1F目は12.9と若干遅い。2F目区間は11.7でマイルの2F目としては遅い数値であった。一転3F目ではレガーロデルシエロが逃げ馬に絡んだ事で区間ラップが11.2と早くなった。2F目区間では勝ち馬のジューンテイクと同じような位置取りであったが、3~4F目でレガーロデルシエロに対してジューンテイクが1列後ろで位置取りをしている事が分かる。その後5~6F目でジューンテイクが前に詰めて行ったことで、3.4コーナーでの位置取り表記はジューンテイクとレガーロデルシエロが同じ位置取りとなっている。

この道中の位置取りの差がどのような事を示しているのかをラップから考えていきたい。

このレースのラップは3点普通のマイルのラップとは異なる点がある。

①3~4F区間ラップの早さ
まず前提としてマイルの道中区間ラップとして11.2-11.4の推移が早すぎるという点を抑えて欲しい。1400mのラップでは3.4F目がそのような推移を辿ることはあるが、それでも2F目が10秒台を刻んだり、ラスト6.7Fで11.7-12.0等全体として緩やかな減速ラップを刻むことが多い。1400は基本最初にスピードを出してそれをどれだけ持続させる事ができるかという競技となるのでこうしたラップが自然な形となるが、マイルでこの道中ラップの早さは異常と言える。
説明面倒いので前半ラップ推移が気持ち悪いってだけ分かってれば良いです。

②最速区間ラップの位置
通常、スタート後の位置取りが激しくなる2F目が最速となるレースラップが多い。だが、こうやまき賞では3F目が最速となる11.2の数値となった。これは前述の通りレガーロデルシエロが前に競りかけた結果であるが、このタイミングで早いラップを刻むことがラストスパートにも影響してくることはイメージできるはずだ。同じ距離でも最速ラップを刻む区間が後ろになればなるほど道中息を入れる区間が少なくなる為、ラスト脚を使うタイミングで苦しくなることが想像できるだろう。

③7F目の11.2
通常道中区間ラップが早くなればラスト3Fはイーブンラップや減速ラップが多くなる。しかしこのレースでは5.6F目が12.0-11.9と若干緩んだものの7F目が11.2と大きく加速しいる。2~4Fが11.7-11.2-11.4とかなり早いラップ推移の中で必ず脚は使ったはずなのに最後にもう一度加速する事が出来るのは上位の能力の証明にもなるはずだ。

これらのラップと位置取りの推移から分かることは勝ち馬の競馬に対してレガーロデルシエロのそれが比較的チグハグな内容だったという事だ。
勝ち馬は早くなった3.4Fを1列後ろで控えることで前を行ったレガーロデルシエロよりも遅いラップ推移を刻むことができた。ラップの緩急を抑え余力を残すことが出来たジューンテイクに対して、3.4F目を前で受けたレガーロデルシエロは緩急の大きいラップにより脚を使わされたと言える。これが1.2着を分けた大きな要因だろう。

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