23年牡馬クラシック世代は強いのか〜2022朝日杯FSをもとに振り返る〜

浅草橋3Rです。
この時期になると毎年話題になるのが、今年の3歳世代は強いのかどうか。
個人的には毎年「今年の3歳世代は強い!」と騒いでいる気がしますが、今年の3歳牡馬の成績をここで振り返ってみましょうか。

というのも。
今年の日本ダービーの勝ちタイムが2.25秒台だった時に、今年のクラシック世代のレベルがTLなどで一気に疑われ始めたのは記憶に新しいと思います。
また2歳G1の上位馬がクラシックでは全く台頭してこなかったりしたのも一因かもしれません。

個人的にはダービーのタイムだけで判断するのは早計だと考えていますが、2022クラシック世代や2021クラシック世代ほどの強さは感じないというのが正直なところです。特に今年はイクイノックスをはじめとした2022クラシック世代の強さが目立ちますよね。

ということで、個人的に振り返ってみたかったので、今日は朝日杯からの23クラシック世代の牡馬G1の出走馬のその後をまとめようと思います。

それでは、どうぞ。

2022年朝日杯フューチュリティS組

朝日杯FS出走メンバー

1着 ドルチェモア
・安田記念(G1) 18着
・NHKマイルC(G1) 12着
・ニュージーランドT(G2) 7着

古馬戦はG1安田記念18着

2着 ダノンタッチダウン
・NHKマイルC(G1) 4着
・皐月賞(G1) 18着

古馬戦はなし

3着 レイべリング
・羊ヶ丘特別(2勝クラス) 1着
・北辰特別(1勝クラス) 1着

・共同通信杯(G3) 9着

古馬混合の条件戦では2戦続けて快勝

4着 キョウエイブリッサ
・3歳以上1勝クラス 2着
・3歳以上1勝クラス 2着
・3歳以上1勝クラス 6着
・アーリントンC(G3) 8着
・3歳1勝クラス 3着
・共同通信杯(G3) 11着

一勝クラスで勝ちきれない競馬が続く

5着 バグラダス
・新発田城特別(2勝クラス) 5着
・郡山特別 (2勝クラス) 4着
・ニュージーランドT(G3) 12着
・ファルコンS(G3) 7着

2勝クラスの掲示板を確保

6着 オールパルフェ
・スプリングS(G2) 7着
・NHKマイルC(G1) 16着
・パラダイスS(L) 11着

デイリー杯覇者だが、そこから伸び悩み。

7着 オオバンブルマイ
・アーリントンC(G3) 1着
・NHKマイルC(G1) 3着

NHKマイルのレベル次第だが、戦績はその後悪くない。

8着 ティニア
・西部スポニチ賞(2勝クラス) 9着
・中京スポニチ賞(2勝クラス) 6着

・アーリントンC(G3) 15着
・フローラルウォーク賞(1勝クラス) 1着

2勝クラスの壁にぶつかっている。世代の壁なのか…。

9着 コーパスクリスティ
・葵S(G3) 12着
・マーガレットS(L) 9着

1勝クラスまでは順調だったが、その後は芳しくない。

10着 グラニット
・ラジオNIKKEI賞(G3) 6着
・皐月賞(G1) 12着
・スプリングS(G2) 4着
・京成杯(G3) 8着

3歳戦のみ出走。ラジオNIKKEIでは期待されたものの逃げられず。

11着 ニシノベストワン
・3歳1勝クラス 7着
・3歳1勝クラス 6着
・こぶし賞(1勝クラス) 5着

こちらも3歳戦のみ。6月以降は未だ出走なし

12着 ドンデンガエシ
・青竜S(OP) 6着
・スプリングS(G2) 7着
・ヒヤシンスS(L) 6着
・ジュニアC(L) 9着

3歳戦のみ。6月以降は未だ出走なし

13着 スズカダブル
・シンザン記念(G3) 4着

シンザン記念のみ。

14着 ミシェラドラータ
・JRA交流加古川特別 1着
・3歳以上1勝クラス 7着
・3歳以上1勝クラス 7着
・あざみ賞(1勝クラス) 7着

地方交流勝利ですね。力関係はなんとも。

15着 ウメムスビ
・STV杯(2勝クラス) 15着
・ファルコンS(G3) 14着
・マーガレットS(L) 8着

4番人気15着。力が足りないのか洋芝NGなのか。

16着 フロムダスク
・NHKマイルC(G1) 17着
・サウジダービー(G3) 9着
・クロッカスS(L) 3着

京王杯2歳Sの2着馬。

17着 エンファサイズ
・つばき賞(1勝クラス) 12着

3歳戦一戦以降は出走なし。


以上。こうしてみると古馬戦で活躍しているのはレイべリング一頭のみ、善戦できているのも1勝クラス2着2回のキョウエイブリッサまでといえるだろう(朝日杯当時レイべリングは3番人気3着/キョウエイブリッサは16番人気4着)。

ここで過去の朝日杯FSの結果を見てみよう。

2021年朝日杯FS組

こう見ると錚々たるメンバーである。

1着 ドウデュース(G1皐月賞3着/G1ダービー1着)
2着 セリフォス(G1NHKマイルC4着/G1安田記念4着
3着 ダノンスコーピオン(G3共同通信杯7着/G3アーリントンC1着/NHKマイルC1着
4着 アルナシーム(つばき賞2着/スプリングS7着/城崎特別(1勝クラス)1着
5着 ジオグリフ(G3共同通信杯3着/G1皐月賞1着/G1ダービー7着)
6着 トウシンマカオ(クロッカスS1着/G3ファルコンS8着/NHKマイルC8着/キーンランドC4着
7着 ドーブネ(スプリングS6着/プリンシパルS4着)
8着 プルパレイ(クロッカスS2着/G3ファルコンS1着/NHKマイルC15着/G3函館SS15着/青函S12着)
9着 トゥードジボン(3歳1勝クラス1着/アーリントンC6着)
10着 スプリットザシー(G3フェアリーS16着/G2チューリップ賞14着/3歳以上1勝クラス11着)
11着 ヴィアドロローサ(マーガレットS8着/G3ファルコンS11着/G3葵S12着/HTB杯14着/潮騒特別4着/HBC賞5着)
12着 オタルエバー(G3ファルコンS3着/NHKマイルC16着/函館ニッカンスポーツ杯(2賞クラス)1着
13着 セッカチケーン(3歳1勝クラス3着/3歳1勝クラス2着/3歳1勝クラス3着/3歳以上1勝クラス6着)
14着 カジュフェイス(マーガレットS9着/ファルコンS7着/橘S10着/葵S8着)
15着 シンリミテス(3歳1勝クラス12着/3歳1勝クラス8着/3歳1勝クラス5着/3歳以上1勝クラス16着)

実に1-6着、12着の7頭が3歳G1勝利・古馬G1/重賞掲示板・古馬混合条件戦勝利のいずれかを収めている。

2020朝日杯FS組

2021年組には劣るが、上位馬は未だに実力健在だ

ここからは3歳重賞、3歳G1、古馬重賞、古馬条件戦の好走データのみを挙げる。

1着 グレナディアガーズ(ファルコンS2着/NHKマイルC3着
2着 ステラヴェローチェ(皐月賞3着/日本ダービー3着)
7着 ドゥラモンド(豊栄特別(2勝クラス)3着/新発田城特別(2勝クラス)2着)
9着 ホウオウアマゾン(アーリントンC1着)
10着 モントライゼ(ファルコンS3着)
12着 ジュンブルースカイ(フィリピンT(2勝クラス)2着)

こうやってみると古馬混合条件戦の勝ち馬はおらず、2022年朝日杯組の翌年9月までの結果と似たようなものになっている。ここで大敗した馬がアーリントンCで勝利しているのも同じだ。

ちなみに、2019年朝日杯FS組の翌年9月までの結果もだいたい同じような分布となっている。この結果を見るに、今年の馬たちが例年以上に力が足りないというわけではなさそうだ。去年の馬たちが強かっただけかもしれない。

明日はホープフルSをもとに今年の3歳牡馬の力関係の確認をしていきたいと思う。


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