無知との共存。

共存というのは
自分にとって心地いいものだけを寄せ集めることじゃない。

自然界がそうであるように、人間にとっても共生というのは
好きな仲間とだけ楽しく暮らすことを指すのではない。

僕らは他者を見えない脅威を正しく畏れなければならない。
そして、嫌悪感を抱くことと向き合い

眼をそらしたくなるそれらと共生する未来について
考え続けなければいけない。

好きな言葉がある。


 ・みんなに本を読んでもらいたい 
  文学者や詩人になるためではなく
  もうだれも奴隷にならないように。
          
        ジャンニ・ロダ-リ


厄災が広がる中、もっとも恐ろしいのは死への恐怖ではない
無知という名の暴力だ。

その多くは悪意に満ちてはいない
むしろ善意から振るわれるからこそ恐ろしいのだ。

僕らは自分でも知らない間に情報の奴隷となってしまう。
善意で人を傷つけ、真実という分かりやすい幻想に囚われ
目の前の人が持つ複雑な心と向き合うことを忘れてしまう。

ドラマチックな嘘に踊らされず
拍子抜けするような真実と向き合わなければいけない。

たとえ、その結果が
自分にとって不都合なものであったとしても。

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