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そして新宿にさよならを言おう

東京に来てもうすぐ3年。僕は何年住んでも地理や街に詳しくなることがないので、東京のことを未だに何も知らない。滋賀に住んでいたのにすぐ隣の京都のことを何も知らなかったのと同じだ。なので、僕は部外者としてのステレオタイプな東京や京都に未だに憧れ続けることができる。

就職した会社が新宿にあったので、僕は新宿の近くに住むことにした。電車に乗りたくなく、徒歩か自転車で通える距離にしたかったからだ。

上京まで1ヶ月を切った、2019年3月。不動産会社に出してもらった複数の候補の中から一番近かった西新宿を選んだ。


西新宿は静かな街で、小池百合子(a.k.a 密です)と猫と人々が共生する街だった。

たまに事件とか火事が起きることはあった


そして東新宿、歌舞伎町。キャッチとゴジラがいる街。コロナになる前は会社のお金で毎月同僚と飲むことが出来て、よく行っていた。夜の新宿は歓楽的な人間のためにあるのではなく、ドブネズミが残飯をあさり、自由を謳歌するためにあるのだと僕は知った。


コロナ渦になり在宅勤務ばかりで出社すること自体が無くなった。そして会社は新宿オフィスを閉鎖し、新しく出来た別のオフィスに集約することを決めた。僕が新宿に住み続ける理由は無くなってしまった。


そんなこんなで来月、僕は新宿を出ていくことになった。新居では洗濯機を設置するんだという強い気持ちを持って。



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