のべつマスクの必要はない、と記事が言っている

『マネー現代』に「新型コロナ、日本の満員電車で「クラスター」が起きない「意外なワケ」」(村上和巳)という記事があった。記事の最後の章のタイトルは「マスクは感染リスクに応じてつけるべき」で、こんな文章が書かれている。

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感染症専門医は屋外かつ常にマスクを着用すべきとは言っていません。屋外で近距離で他人に接することがない場合、屋内でも自分以外に誰もいない場合にマスクを着用する意味はありません。マスクは感染リスクに応じてメリハリをつけて使用することが望ましいと言えるでしょう。


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ここでいう「近距離」とは飛沫がとどく距離だろうし、文中の他の部分にもある「間近で発声や会話をする密接場面」を指しているのだと思う。つまり、人と2m離れていれば基本的にマスクは必要ない、ということだろう。とはいえ、はっきりそう明示しないのは、具体的な距離について曖昧にしておく方が、あとから突っ込まれないからではないか。はっきり言ってしまうと、なにかあったとき「あのときああ言ってたじゃないか、責任を取れ」なんて言われかねないからね。

さてところで、メインタイトルの、電車内でクラスターが起きない理由については、以下の様になんとも拍子抜けする憶測が書かれていた。

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満員の通勤電車などを指して「3密なのになぜクラスターが起きないのでしょうか?」と疑問を寄せられることがありますが、これはおそらく電車内で皆さんがあまりしゃべらないからだと思います。

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拍子抜けするとはいえ、この説には私も同意する。要は、マスクのあるなしにかかわらず、しゃべらなければ飛沫は飛ばないのだから。

むしろ、マスクをしているから大丈夫、とばかりに大きな声で電車内でしゃべっている人の方が気になってしまう。最近も、布マスクは不織布マスクに比べて性能が低い、ということが新聞に書かれていた。記事には、布マスクは屋外での見せマスクにはいいけれど、肝心な時には不織布マスクを、というようなことも書かれていたように記憶している。

そうなんだよね。屋外でのマスクは、「私はマスクしてますよ」というメッセージであり、アピールするための記号でしかないんだよね。そのことは、たぶん大半の人は分かっている。けれど、まわりの目があるから体面上マスクは外せない、なんだろう。まわりの目を気にする人どうしの、気の使いすぎかな。

とはいっても、「市販のかぜ薬について、使用者の65%が「ウイルスを倒す効果がある」と誤解していることが武田コンシューマーヘルスケア(東京)の調査で分かった。」なんていうニュース記事も最近あった。世の中、ものごとを誤解している人が多いのも確かのようだ。この手の方々は、使命感に満ちていて、マスクをしていない人を攻撃しかねない。マスクは、こういう方々から身を守るためのものなのかも知れない。

いまだに、マスクには予防効果がある、と信じていつけている人も、数多くいるはず。こっちの割合の調査もやって欲しい気がするけどね。そもそも、マスクは人に伝染さないためのもの。日本人が、そんなに他人の心配をしているとも思えないんだよね。

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