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バフェットが商社株を買った理由:ROEを見て投資をするとはどういうことか

のないようがおもしろかったのでまとめ。

◇なぜバフェットは商社の価値を「PER」ではなくて「益周り」として表現したのか

放送ではこのコメントを取り上げていました。
これ要するにPERが7.5倍(100%/14って言ってるのと同じ。)
にも関わらずなぜこういう表現をするのか。

バークシャーハサウェイのビジネスモデルと日本の総合商社のビジネスモデルは似ている。

・バフェットは来日の際「内部留保を全部株主のために出せば益周り14%だよね?もっと出せるよね。おらジャンプしてみろや」とプレッシャーかけにきた。

これが「ROE」をベースに企業を評価する姿勢らしい。
アメリカの投資家は配当利回りももちろん見るけれど、企業の安易な内部留保を許さず、利益をどのように使うかをトータルで見てるわけですね。


◇ROEの観点でいうと「成長しない企業の内部留保」は株主のお金をネコババしてるのと同じ

内部留保は、株主からするとファイナンス的には毎回「増資」してるのと同じ効果がある。株主のお金をエクイティコストを全く支払わずに自己資本にしてるから。

その結果、前年度と同じ利益だとROEが下がる=株主の期待を満たせなくなっていく。 株主は「内部留保をしたいのであれば、内部留保してもROEが下がらないだけの成長をしなさい」とプレッシャーをかける

成長が0なら、利益をすべて配当として差しださない限り、株主から要求される株主資本コストを支払っていないことになる。 シチズンは利益が成長していなかったから配当性向を上げてもROEが下がってしまう状態だった。この場合は自社株買いをすることでROEを維持することになった。

我々日本人は、成長した時に配当成功上げてくれって思いがちで、これも間違っていない。

しかし「株主資本コスト」の観点で言えば  株主としては「成長できないならなおさら配当性向上げろ。それでも足りなければ自社株買いしろ。R・O・E!R・O・E!」までやらないと資本コストに鈍感ということになってしまう。

「増配だよ!早く!」
「は、はい…」(内部留保を脱ぎ捨てる音)
「海外投資家君、やっぱりやめましょう。減益なのに増配なんてこと…」
「駄目だ!だったら成長率上げてROE元に戻してよ!」
「R・O・E!R・O・E!」

海外投資家が買いたい企業は、経営者がROEを意識している企業


海外投資家基準(ROE基準)で見ると、成長横ばいの時に還元を強化しないと株価が下がることに。このようにROEを意識している経営者がいる企業に海外のマネーが入ってくる。


この観点を理解した上で、下の本を読んでみるととてもおもしろいと思います。。


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