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僕のお尻の穴がブラックホールに改造された時の話

「え?僕のお尻がブラックホールに改造されたんですか?」
「あさぎくん、少し混乱しているようだね。お尻ではなくお尻の"穴"だよ」
「いや、穴でも尻でもこの際どっちでもいいでしょ!どうしてまたそんなことを」
「ふむ。それは君のお尻の穴が特異点になっていたからさ」
「僕のお尻が…?」
「お尻の穴だよ」
「お尻の穴が…?」
「…そう。君のお尻の穴が万力のような締め付けである事は巷でも有名だ。そこに目をつけた科学チームが君のお尻の穴を秘密裏に調査した。そして驚くべき事実が判明した」
「ちょっと待ってください。確かに僕のお尻の穴は数多のペニスをその力で引きちぎり、葬り去ってきましたがそれがブラックホールとどんな関係があるんです?それに調査?いつのまにそんなことしたんですか」
「まぁ。話は最後まで聞きなさい。事の始まりは数年前、我々は極小のブラックホールを発生させる技術の開発に成功した。しかし、発生したブラックホールは短期間で消滅してしまう不完全なものだった。僅か0.001秒の寿命だ。我々は試行錯誤を繰り返し、ブラックホールの発生実験を繰り返した。そんなある日、不注意から事故が起きた。一人の研究員が座標の指定に失敗したんだ」
「それが僕のお尻に…?」
「お尻の穴だよ。あさぎくん」
「お尻の穴に…?」
「そう。そして通常であれば座標を間違えたとしても実験室内でしかブラックホールは発生もしない。筈だった。しかしながら驚くべき事に実験室内には対となったホワイトホールが残り続けた。」
「ホワイト…ほーる?」
「ふむ。あさぎくんはブラックホールがのみ込んだものはどこに消えるか知っているかい?のみ込まれた物質はワームホールを通りホワイトホールから放出されるんだ。ブラックホールが光をのみ込む故に真っ黒な見た目をしているがホワイトホールはその逆、放出された光により明るく輝いている」
「それと僕のお尻の穴が繋がってるっていうんですか?」
「そうだ。君のお尻の穴は今も実験室のホワイトホールと繋がっている。私も驚いたよ、ホワイトホールから時折放出されるペニスの数に!そしてピンと閃いた。このペニスを辿っていけばブラックホールにたどり着けると」
「それで僕のお尻に目をつけたんですね?」
「あぁ。まず我々はペニスを失った患者が多数いるこの地域に目をつけた。そして入念なヒアリングの末に君という人物像が浮かび上がった。決め手はこれだ」
「こ、これは…?」
「これは私のペニスだ。ここに数字が書いてあるだろう、実際に挿入したペニスが実験室のホワイトホールに出現するか実験をしたんだ。そして結果は推測通り、私のペニスが放出された!」
「俺たちの戦いはこれからだ!」
続く

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