AVやエロを取り巻く状況と物書きする人たち

コンビニからエロ本が無くなる話は、もう10年くらい前から聞いていたし、噂レベルでなくネタになっていました。

実際、その通りになってからの狼狽の仕方は笑えるのですが、「買ってない人たち」または「かつて買っていた人たち」が、ノスタルジーを込めて騒いでいるだけで、原作進行形で買っている人たちは知っているのでしょうか。

web最大の弱点である、「引っかからない」どころか、ネット見ない人たちがあの場所に集っていたので、リアルになくなったときに、「あれ?」となるでしょうね。

実際に打撃を受けているのは、エロマンガ誌です。AV女優の写真をメーカーから買ったり借りたりしているエロ本の部数はたかが知れてる。ただ、作ればいっぺんにコンビニ店舗に流してもらえるのが強みだったわけです。

エロマンガがいかなることになるのか、オリンピック終わってからどんな変形を遂げるのか。流通に革命と言わなくとも改革があるのか。無類の本好き・日本人です。注目したいところですね。

最近は本当にAV女優ちゃんのイベントが増えました。昔ならば新宿ロフトプラスワンでは、直接おっぱい出しましたとか、人気AV女優が酔っぱらって下着見せましたとかがメインだったのが、最近はAVアイドル酔っ払って下ネタぶっちゃけトークライブですよ(笑)

正直な話、まるで一緒だし、私は楽しくない(笑)関係者さんは再考してください。まぁ打ち合わせレスだったり、台本無視という、AV女優さんの悪いところ出してるパターン多すぎ。

イベントに行きだした頃の麻雅庵は、当時担当したページの都合上、取材に行かなければそのページが作れなくて、メーカー担当さんにお願いして取材に行きだしたのです。

「好きで来ている」と思う方はご自由に。

それが現在、ライターとして生活できていることになっているし、間違いではないでしょう(笑)

「会いたくて会いたくて…」というより、「会わないと収入無くなって死んじゃうから会う」わけですから、まぁファンのみなさんと同じですね(笑)

MCをライターがやられているパターンのイベントがあります。

昔も今も、ネタとキャスティング力をかわれて、MCしている人たちが多いと思います。

貴重な業界先輩である安田理央さんは、もともとから、分類整理が大得意。会社のなかに収集されて、整理されているエロ関連の資料は素晴らしいです。

私は、スクラップなんて絶対にやりたくないし、やったことない。すごいなぁと思います。

さらにそういう部分から構成される著書を作り、関連イベントをやっています。

干支がひと回り下になる人気ライターの東風克智さんなんかは、自分で考えて、みんなも楽しむゲーム性のある内容のイベントをやられています。

もともとに、「AVを死ぬほど見てるマッドマン」がご自身のテーマ。そこに「サカつく」とか「プロ野球チームを作ろう」とかのゲームが合体しています。

「俺の語りたいAV」とか、「俺の愛するAV女優」とか、潜在的に40代前後の男たちが持っている熱いマグマ…白いマグマ(笑)

これらをカルマのごとく、めいっぱい使って、イベントを作っている。東風さんのイベントは、ゲーム好きな人だと大ハマりでしょう。要必見。

「AV女優ドラフト会議」なんて、男の子の妄想の塊ですよね。

こうやって見ていくと分かるのが、たぶん20代くらいの影響は、ジャンルがどう変わろうとぬぐいさることはできないということです。

安田さんは明らかに、ニューアカデミズム世代の香りがします。文化人類学です。「パンツをはいた猿」「逃走論~スキゾ・キッズの冒険」なんかの香りが漂います。

東風さんは、前述の通り、「RPG作ろう系ゲーム」そのものです。

おふたりの原稿を比較すると、安田さんはそのままで、とても丁寧な原稿です。整理されているので、編集者の入る余地がないかもという感じです。

東風さんはどこかよしもとの「NSC」やら、若手芸人のトーク芸を彷彿させますね。「客の目線および女優への愛は俺が1番なんだ!」みたいな。

自分のことを書かないのは反則なので、麻雅庵を説明すると、「私が気づいた裏の瞬間を、みんなに知らせたい」的な原稿。

つかこうへいとか第三舞台とかの、戯曲の影響が文章に出まくりです。

原稿は、影響から逃げることは難しいです。

誰だって、人に見せる部分はカッコつけしたいのでしょうけど…少なくともMCの私はカッコつけてしまう(笑)あの場所に立つと…「キヨシロー風にしようか」とか、「ラストはクールなのが良い」とか考えちゃう(笑)

「形而上の心理とは、ただ漏れ」なんです。

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