これは僕の物語

産まれた時は祝福された

それから両親はケンカした

両親の最後は裁判で

僕はいつも置き去りで

僕はいつも1人で

でも、妹がいた

その時だけは1人では無かった

目に入れても痛く無いほどに

でも、いずれは旅立ちを選んだ妹

結局は1人なんだ

そう思う事が多くなって

20歳を迎えた

記念に精神科を受診したら

病名が付いたんだ

別に薬を飲んで気分が上がる事は無くて

どんどん状況は変わって

親権を持った父は、再婚した

僕はいつも置き去りで

いきなり世帯分離を求められ

僕は応えるしか無くて

僕はいつも置き去りで

周りが全て決めていく

僕の感情は聞かれる事無く

ははは、人形か

何かバカらしくなった

そうしたら、病名も薬も変わった

大丈夫だよ、お母さんにもらった身体

傷つける事はしない

僕なりに懸命に生きているのに

もっと、もっと、もっと…

無理だよ、僕は壊れた人形だ

そうして、少し一歩踏み出した世界で

助けてくれる窓口があった

市役所の障害福祉課

知らなかった、窓口が住んでいる場所にあった

それから、世界は一変した

敗者の世界に

それでも生きていく

それでも僕は僕で

人形の癖は抜けないし

1人の癖も抜けないし

気分は変わらないし

助けてくれても

家から逃げても

1人で生きていく

これから、誰かと一緒に生きるのだろうか

先の事に期待する事は諦めてる

そんな僕に、そんな僕は

いつも懸命に1人で置き去りにされていく

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