ウィンクキラーやってみた @サバイバー!!
場所:放課後の校庭の、朝礼台
参加者:マメ・うてな・涼馬(全員キラー)VS 楽
判定員:七海
放課後の居残り訓練後。
疲労困憊で、朝礼台に座った5人。
楽「それではここで、第四回戦! ウィンクキラー訓練~~!」
五年の三人「「「は?」」」
楽「今回は、キラー三人 対 ぼく一人の『S組変則ルール』でやってみよー。
三分以内に、ぼくを全員がウィンクで撃てれば勝ち。
ただし、もし一人でも撃ちそこねたコがいたら、負けになりまーす。
ぼくに勝ったら、帰りにコンビニで好きなお菓子買ったげる。
負けたらニコニコゆかいな罰ゲームで~す」
うてな「お菓子!!」
マメ「ば、罰ゲーム……っ?」
涼馬「楽さん、いきなりなんなんですか。ウィンクで訓練って、聞いたことないです」
楽「しょうがないなー、七海説明してあげて」
七海「はい。ウィンクキラーバトルにおいて、キラーに必要とされる能力は、二つ。
一、敵のスキをみて、瞬時にウィンクを行う反射神経。
二、とっさに片目のみをつぶる、強靭な眼輪筋――です。
この二つを同時にきたえられる、たいへん有用な訓練と言ってよいでしょう」
楽「ね。すっごいS組っぽくない?」
涼馬「センパイたち、いまテキトーに考えましたよね?」
楽&七海 (そっぽむいて、シラッ)
うてな「リョーマどうしたんだよ。お菓子食べれるんだぞ? まさかウィンクできないなんてことないだろー?」
マメ「まさかそんな! なんでもできる塩鬼リーダーだよ? ねぇ、涼馬くん」
涼馬「………………」
・・・
七海「それでは、ただいまから三分。スタート!」
楽「(ヨユーで)どっからでもどーぞー」
マメ「はいっ、楽さん!(ズバッと挙手)」
楽「なに?」
マメ(こっち向いた今だ!) ばちんっ!
楽、サッと視線をそらす。
七海「ブー。攻撃回避です」
マメ「ぐぬぅっ」
楽「ふふふー、そう簡単に撃たれないよー」
うてな「楽さんっ。ボク、じつは楽さんのこと、ずっと……!」
楽「ん?」
マメ「う、うてな!? S組は恋愛禁止だよっ?」
うてな「髪の毛がベビー●ターラーメンみたいでおいしそうだなって……!」
楽、ブッとふく。
うてな、ばちんっ!
七海「ぴんぽん。攻撃ヒットです」
うてな「やったー!」
楽「ちょっと予想外すぎたよ……」
うてな「あとはがんばれ、マメちゃんリョーマ!」
マメ、ウィンク連打するも、楽、サッサッとよけまくる。
と、マメの横で、涼馬が一瞬動く気配。
マメが横を見やったときには、涼馬は無表情。
七海「マメさん・涼馬さん、ブブーです」
マメ「えっ、涼馬くんウィンクしたのっ? 見逃した!」
うてな「ボクも!」
涼馬「いいんだよ見なくて」
マメ&うてな「「見たい!」」
楽「ほらほら、あと一分もないよ~。これは罰ゲームかな~?」
涼馬「……楽さん」
涼馬、朝礼台にヒザをつめ、楽の顔を両手でガシッとつかむ。
楽「おわっ?」
ゴッ!
涼馬、楽におでこを打ちつけ、視線を逃さない至近距離で、ばちっ。
七海「…………ぴんぽん。攻撃ヒット」
楽「(噴きだして)ぶふっ。その手があったか。ドキドキしちゃった」
マメ&うてな「「え~っ、見えなかったー!」」
七海「ちょっとズルな気がしますが」
涼馬「相手の視界を奪うのは不可とは、最初に言ってなかったです」
楽「うーん臨機応変。……けど、」
七海、腕時計に目を落とす。
七海「タイムオーバー、終了ですね。五年チームの負け」
マメ「……!」
うてな&涼馬「……!!」
楽「ちょ~っと涼馬のウィンク攻撃に時間とりすぎちゃったなー。
あ、時間配分のいい訓練にもなりそうだね。またやろうねー。アハハッ」
※
そして翌日の「攻」訓練。
涼馬「(ばちんっとウィンクして) 注意(アテンション)、全員集合! これから百メートル五往復・全力ダッシュだ!」
マメ&うてな「(ばちんっとウィンクして)了解(ラジャー)!」
健太郎「……ええ?」
唯「な、なんなの。涼馬くん、今日やたらゴキゲン?」
健太郎「ウィンクなんて初めてみたよ……」
楽、朝礼台から座って眺めて、にまにましている。
指定された罰ゲームは、
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本日、「注意・了解・ゴー」のたびにウィンクする。
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スタートラインに立ったマメとうてな、真っ青な顔で震えながら、
うてな(よく……見るんだ、ケンタロ、ユイ……)
マメ(あのウィンク……、殺気がすごい……から……)
涼馬「(塩鬼の形相で)ゴー! (ギギギギギギばちんっ)」
~(うてなとマメの精神が)おしまい~
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