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全シリーズ男子座談会

<参加者>
いみちぇん!:矢神匠
星にねがいを!:相馬真
歴史ゴーストバスターズ:狐屋コオリ
サバイバー!!:風見涼馬

 こたつが置かれた、畳の部屋。
 とつぜん現れた匠と真が、ギョッと顔を見合わせる。

匠「なんだ? おれ、東京に向かってたはずなんだが」
真「矢神さん。作者からの手紙があります」

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ここは、各シリーズの主役男子をムリやり集めた、時空超越ナゾ空間です。
四名は、ウラの「お題」に答えてね。
(それまで部屋から出られないから、よろしくね☆ヤッホゥ!)

星ねが最終巻がさびしくて、癒しがほしい作者より
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匠「やっほぅ、だと……。あのサバめ」
真「四人って書いてあるけど、オレたちだけですね」

ドゴォッと、いきなり壁をくずし、コオリがふっ飛んでくる。

コオリ(以下コ)「どこだここ。オレ、ウバワレと戦ってたはずじゃ――??」
匠「三人目か」
コオリ「ああ? ダレだおまえ」(悪気はないが目つきが悪い)
匠「なんだ。無礼なヤツだな」
コオリ「和子みてぇなコト言って、おまえ何者だ」

無言でニラみあう二人。
そこに、バゴォッと天井をくずし、上から降ってきた涼馬。
すたっと身軽く着地。

涼馬(以下、涼)「――あれ。未知の危険生物と戦ってたはずなのに、いったい……?」
匠「なるほど。これで四人か」
真「……新シリーズも、そろいもそろってバトルものなんだ。ずいぶん物騒だな」
 とつぶやいたあとで、自分の物語もけっこう物騒だったことに気づく真。


※閑話休題※

匠「というワケで、これは作者の陰謀だ。おれはさっさと現実にもどって、東京に行く。みんな、協力をたの――、」

 言いかけた匠は、目をすわらせる。
 コオリはコタツですでにスヤスヤ安眠中。
 真はコタツにも入らず、離れたスミっこで、分厚い本を開いている。

真「時間かかりそうなので、オレは順番が来たら呼んでください」
匠「……」

 匠、残された、社会性のありそうな涼馬と目が合う。
匠&涼(おたがいのふだんの気苦労を察して、小さなため息)

匠「……やるか」
涼「了解です。おれもマメたちを現場に残してきてるんで、一刻も早く帰りたい」

 手紙をピラッとめくると、そこには――、

 お題「気になる女子の、気になるところを教えてください」

 あのサバめ、とうめき、ますます大きな息をつく二人。
 せっかくなので、いそいそとコタツに入る。

匠「気になるところ――な。涼馬はどうだ」
涼「おれは、やっぱりウチの〝担当(パート)なし〟のマメですね。本当は人なみに怖いはずなのに、仲間のためならどこまでもツッコんでく性格。いつか命にかかわるんじゃないかって、ヒヤヒヤ気になる」
匠「ああ……、わかるなソレ。おれの主さまもそのタイプだ。お役目中は、心臓がいくつあってもたりないくらいだった」
涼「やめろって言っても聞くタイプじゃないから、ますます心配で」
匠「結局、おれたちが守りぬくしかないんだけどな」

 悩ましげな、気の合う二人。
 すると、コオリがいつの間にか起きて、ミカンの皮をむきむき。

コ「オレんとこの和子は、『幽霊退治なぞ、怖いからゼッタイに協力するものか!』って言いきってたぜ」
匠&涼「「へえ」」
コ「けどあいつ、お人好しだから手伝ってくれたな。……まぁ、気になるとこっていえば、めちゃくちゃ強ぇえのに、幽霊にビックリするときだけ、悲鳴が『キャア!』なんだ。ソレが気になるっつーか、」
匠「なるほど。かわいいのか」
コ「アホ言うな。そういうんじゃねぇよ。他の男どもが聞いたらビックリするよなって」
涼「なるほど? パートナーの、実はかわいいところを、他のヤツに気づかれたくないんだな」
コ「……!?!? う、う、うるせっ。つか、あんたらこそ、そーいう発想になるってことは、心当たりがあるんだろ!」
涼「おれは、ベツに………。心配なだけで」
 と言いつつも、珍しく目が泳ぐアタッカーリーダー。
匠「おれは……まぁ、あるな。心当たり」
 匠も耳を赤くしてそっぽを向く。
匠「他の男がモモのことでさわぐと、正直ムカッとする。モモは自分が地味だと思いこんでるから、やっかいなんだ」
涼&コ「「へぇ……」」
 それぞれ自分の胸に手をあて、そんなつもりもないのに、なんとはなしにソワソワ。

匠「――ともかく。これで三人は話し終えたな。あとは真だけか」
真「(パタンと本を閉じ、まったく気乗りしない顔で)オレの番ですか」

????「ほーんとおまえら、さっきから聞いてりゃ、〝ウチの〟とか〝オレのとこは〟とかっ。仲良しラブラブイチャイチャ、腹立たしいヤツらだビヨねぇ~!」

 時空を超え、ぼんっと水色ヒヨコが現れる!

真「ビヨスケ!」
ビ「呼ばれて飛びでてジャジャンだビヨォ!」
真「呼んでないな」
ビ「星ねがのヒーローポジションはオレさまだビヨォッ? 逆に、なんで相馬真がここに呼ばれたか、フシギなくらいビヨ」

 ケケケッと真の頭の上で笑うビヨスケ。
 真は深々とうなずく。

真「――たしかに。ビヨスケの言うとおり、オレは星ねがの脇役も脇役、おゆうぎ会の馬の足レベルだ。ビヨスケこそ、主役男子だよね」
ビ「そりゃそうだビヨォ。オレさまの活躍、すごかったビヨもんなぁ」
真「本当だね。じゃあビヨスケ。ここはよろしく。オレはこの部屋にいる資格がないみたいだから、消えるね」

 ぽんっと現実世界へと消える真。
 とり残されたメンバーは、ぼうぜん。

匠「……あいつ、消えたな」
涼「……もしかして」
コ「もしかしてだ」

匠&涼&コ「「「一人だけ恥ずかしいこと言わずに逃げやがった……!」」」

☆★☆

 そして、現実世界。
ヒヨ「オワッ! 真ちゃんが急に現れた! 今までどこ行ってたのっ?」
真「(平然と)……ベツに、どこも?」
ヒ「ふーん?? あれ、ビヨスケは?」
真「恥ずかしいことを言わないと出られない世界に行ったみたい」
ヒ「ほえ? なんだそれ?」
真「……なんでもない。ただ、オレが恥ずかしいとこを見せるのは、ヒヨにだけでいいなって話だよ」
ヒ「???」
 首をひねるヒヨに、真は目をほそめて微笑む。

真「オレがヒヨのことで気になってるのは、『ヒヨは今日も幸せかな』ってこと」

ヒ「ああああありが、ウグッ」

 破壊力バツグンの真のほほ笑みに、ヒヨは心臓を破裂させ、地面に直立の姿勢のままバタッとたおれたのであった。
 

               ~了~


☆オマケ☆
ビヨスケ「イヤだビヨォッ、なんでオレさまが、セラの気になるとこなんて言わなきゃならんビヨォ! えーとえーと、あっ。あいつ人間バージョンのとき、しれっとおねーさんになってるビヨけど、ほんとの年齢だったらおばーちゃんビヨッ? 歳ごまかしてるビヨ! はっ? そんなのじゃダメ? 知らねービヨォ、このサバ、こっから出せビヨォォー! 夕めし焼肉って聞いてたのに、食いそこなうビヨォォォォ~~~!」


    ~今度こそ了~

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