みんなで決めちゃう!? 「匠の、モモの誕生祝いプラン」②

みーなーさーん! 今日もご投票をありがとうございました!
結果はめちゃくちゃ僅差で、

「東京お外で一日デート」に!

それでは、モモの誕生日当日、東京デートの巻をどうぞ~☆

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誕生日当日は、せっかく二人とも東京に住んでいるのだから、一日かけて定番の観光地を巡ろうと決めた。

先日用意した服は、事前にプレゼントすれば、モモが当日の服装に悩まなくてよい!(一之瀬談)と勧められ、この前モモの家まで送ったときの別れ際、すでに渡している。

あのシャツならば、長袖だし丈も長い。
下に何を履いてくるかは分からないが、一之瀬のようにヘソが出る事態にはならなかろうと、ひそかに安心している。

お台場駅への現地集合を希望されたのだが、いつも待ちあわせ五分前のモモが、中々現れない。

不審に思って見まわしていると、すぐそこの柱の影から、ちらりと覗く、モモの頭を発見した。
「モモ、来てたのか」
「あっ、待って! まだ来ないでっ。心の整理がまだ……っ」
「何を言ってるんだ?」

小走りに駆け寄った匠は、真っ赤になって小さくなるモモを覗き込み――。

絶句して、立ち尽くした。


脚!!!


見慣れないモモの姿を目の当たりにした瞬間、匠は耳まで真っ赤になる。

「あ、あの、匠くん。お洋服ありがとう。すごく嬉しかったんだけど、す、すごく丈が短くて、リオじゃないんだから似合わないよねって、自覚はあるんだけど……っ。いつも地味な服だから、たまにはこういうの冒険してみろってことなかって。でも、やっぱり恥ずかしすぎてっ」

「……!!!!」
これ、シャツじゃなくてワンピースだったのか?
分かりづらすぎるだろ! タグに、書いておけ!!
というか牧野に一之瀬、あいつら絶対に気づいてたな!?

ハッと気づけば、道行く男達が、ちらちらとふり返りながら通り過ぎていく。
一体いつからモモはここに一人で隠れていたんだ!? 危険すぎる……!

「家から着てきたんだよな? 電車に乗って」
「え? う、うん」

匠は思わず頭を抱えてしゃがみこむ。

長老、里の皆、申し訳ない……。
おれが選択を誤ったばかりに、大事な主さまの肌を……。

「ど、どうしたの。匠くん、具合悪い? 大丈夫?」
しゃがもうとしたモモに、匠は慌ててストップをかける。

「待て! その丈でしゃがむな!」
「あっ、ハイ!」

匠は勢いよく立ち上がるも、目が彷徨ってしまう。
自分の上着を巻きつけようかと頭をよぎるが、せっかく勇気を出して着てきてくれた服を隠すのも、モモの面子をつぶす事になる。

「やっぱり、スカート短すぎるよね? どうしよう、着がえて来ようかな」
「……いや。そのままで。似合ってる」

直視できないままに呟く匠。

全ては、自分のうかつさが原因だ。
今日は一日、己への罰、精神修養と思って、おれが周りの男どもの視線に耐えるべきだ……!

「よ、よし。とにかく行くか。モモが行きたがってたプラネタリウムを、予約してある」
「そうなの!? あれ、チケット取るの大変なのに……! 楽しみだよ、ありがとう、匠くん」

気を取り直し、街へ降りる歩道橋を歩き出す。
匠はちらりと隣を見下ろした。

普段より更にふんわりキラキラ輝いてみえるモモが、にこっと笑って、見上げてくる。
いつも結んでいる髪もおろされて、胸のあたりで風になびいている。
春の日ざしに白く光る瞳が、自分を嬉しそうに見つめてくる。

飾らなくても、いつも可愛くて……綺麗なのは、もう充分知っていると思っていたのに。
こうしてがんばってきてくれると、何年一緒にいても、毎回驚いてしまうのだ。

グッと喉を詰まらせた匠は、また耳まで熱くなって、視線を外す。

「おっ」

すれ違った男が、わざわざモモを見返った。
匠は奥歯を噛み鳴らし、男への殺気をほとばしらせる。

「ひ、ひええ……?」

訳の分からないモモは、ぶるりと身を震わせたのでした。


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直毘モモ、受難!?
プラネタリウムでは、着席したとたんにモモの膝に上着をかけ、ホッとできた匠ですが、上映終了にて、また外を立ち動かねばならなくなったようです。
匠の精神力に、乞うご期待!?

最後の投票はTwitterにて♡ どんなオチがつくかは皆さん次第!?
よろしくお願いしまーす!!

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