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瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても…

 今、宝塚ファンの間で一番ホットな和歌と言えばこの「瀬をはやみ 岩にせかるる滝川の われても末に 逢わむとぞ思う」ではないでしょうか。はいからさんが通るの中でも美穂圭子さん(初演は芽吹幸奈さん)のカゲソロがとても印象的です。大好きです。美穂さんになりきって「せをはやみ〜」と1人高らかに歌っています。

 そういえば、むかーしむかし、古典でこれ習ったなあなんて思いつつ調べたら崇徳院さんのお歌だったんですね。大河ドラマ平清盛がすごく好きだったので、いろいろ思いを馳せてしまいました。詳しく解説されている方がいらっしゃいました。詳しくはリンクをご参照くださいまし。( https://note.com/masajyo/n/nfe10260ed6da )

 解説を読むと、まさに今の私達にしっくりくる歌…原作でもきちんと出てきてます。でもこの和歌にあのメロディをつけた方は本当に天才だと思う。と思ってプログラム見たら、手島恭子先生の作曲でした。

 お婆さまの悲恋と、少尉と紅緒さん、そしてタカラジェンヌと宝塚ファンに掛かっている歌なんですね…

 と思って書き終えていたんですが、その後待てよ、このせをはやみ、プロローグの大正浪漫恋歌のリプライ的な、テーマ曲を使ってるよ!とお風呂の中で美穂さん気取って歌ってる時に気づきました(遅い!)。改めてプログラムで歌詞をおさらいしてますが…大正浪漫恋歌の方がせをはやみのアンサーソングになってるんですね。アンサーっていうか、本歌取り。

風の香りは華やかに
浪漫はらんで
僕の心舞いあがり 君と巡り逢った

 言うことで、別れた2人が後世で再び出会う歌になってました。が、その後はひたすら少尉が紅緒さんに想いを寄せ、どんな時も紅緒さんを守り共に歩いていこうという誓いの歌でした…

交わした約束を忘れはしない
二人であの虹を渡ろう

 と言う歌詞にも、水の流れは別れるけど虹の橋ならその別れてしまう水の流れだって渡れるということも言えるし(虹ってそのうち消えるよね、とかは言わない約束)。また、交わした約束を忘れはしない、と言うことは再び巡り逢ってその後は一つの流れとなり大河にそして海に流れていくということでもありますでしょうか…

 添い遂げてほしいな、れい華。

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