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話を聞くだけに

社内で、精神のバランスを崩して、長期休暇を取る女性が増えています。働き方改革の後押しで、働く環境は改善されているけれど、緩んだことでいろいろな思いが出てきてしまったのでしょうか。

自分でも気をつけなきゃと思うのだけれど、最近、他人の話を「ただ聞く」ということが出来なくなっている気がします。仕事のことでも、ちょっとしたことでも、「こんなことがあってさ〜」、「えー、ひどいね。何それ?」みたいな会話が出来ないのです。仕事であれば「こんなことが…」と切り出した瞬間に「指示しましたか?」、「これはやりましたか?」と質問責め。問題が起きて相手が悪いことでも、こちらに落ち度がないか疑われ、一つでも不足(間違いではなく)があれば全てこちらが悪いと言われてしまいます。プライベートなことであれば、これもまた「好きでやってるんでしょ」とピシャリ。

もちろん正しいのでしょう。間違ってはいないと思います。白黒つけるには必要なことだと思います。ただ、そういうやり方は、日々のやり取りの中で築かれる信頼関係や自尊心、やる気…いろいろなものが削がれていくような気がしてなりません。
昔が良かった訳ではありませんが、こちらが正しいと主張した場合に、それを信じて相手に話をしてくれる上司や先輩がいた時は、逆に反省したり、素直に改善策を考えられたような気がするのです。

私は常々、どんなことでも人は気持ちで動くのではないかと思っています。ましてや、仕事なら、無理なスケジュールも技術も「よし、やるか」という気持ちがなければ進みません。その「よし、やるか」な気持ちは、この仕事を上手く進めようとか、良いものを作ろう、この人が困っているなら助けようとか…いろいろな思いから出てくるものだと思います。担当の仕事を言われたまま黙ってやれ、重箱のすみをつつくような追求ばかりでは出てこない気持ちでしょう。

「そうか、それはひどいね」とまずは気持ちを受け止めてくれるとだいぶ違うのになと思います。頑張ってきた人ほど動けなくなっています。時代なのかな…。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。