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フードデリバリー


ガッシャ~ン

「おいおい馬鹿野郎っ!寿司桶、ひっくり返っちまったじゃねえか!」

「うぅぅ、、、、親方、、、、、」

「おい!お前、、その右腕、、、」



「親方、、す、、すいません」

「お前、、そりゃ※1握り肘てにすひじじゃねえか!なんで今まで黙ってやがった」

「め、、迷惑かけちゃいけねえと思って、、」

「馬鹿野郎!お前ごときが迷惑だなんて考えたってしょうがねえだろうが。しかしこりゃ、参ったな。その腕じゃ出前も行けねえじゃねえか」

「親方。俺、前から考えてたことがあるんスけど..」

「なんだい。もにょもによしやがって。言いてえことがあるならハッキリ言いなよ」

「出前のことなんスよ。でも、どこで誰が聞いてるか分からないんで、、、、、、」

 耳元で囁くRの言葉に、親方は息を呑んだ。

「そんなこと、上手くいく訳...」

親方の言葉を遮るようにRはこう言う。

「俺、確かに伝統は大事だと思います。でも、今の時代
それだけじゃ立ちいかなくなるんじゃねえかって、、
新しい事を取り入れていかなきゃいけねえんじゃねえかって、そう思うんスよ」

「だからってお前、、、、そんなの見たことも聞いたこともねえぞ」

「だからこそ。じゃないスか。
 親方、俺にやらせてください。お願いします」

「本気、、
 なんだな」

「はい。」


「よし。分かった。
  お前がそこまで言うんならやってみろ!
  お前の手で、時代を変えてみろ!」

「はい!ありがとうございます。親方!」











#リモートワーク


※1握り肘てにすひじとは


めちゃくちゃ痛いのだ