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理性とは?意味をつけてしまう人間

河原温というアーティストをご存知でしょうか?

公の場にもほとんど現れていないながら、海外でも評価されている、面白いアーティストです。

現代のアーティストは、絵が上手いとかではなく、それぞれの"思考"や"概念"が面白く、日本のアーティストでも面白い方がたくさんおり、

その中でも僕が大好きな"河原温"について!

(参考)日本の現代アーティスト一覧

https://media.thisisgallery.com/20214475

■毎日キャンバスに、日付を書くだけの「作品」

河原温の作品の中で特にすごいのが"TODAY"シリーズです!

添付のような、"日付だけ"をキャンバスに描いただけの作品です。

■意味をつけてしまう人間

でも日付って、作者がどう意図しようと、もしくは意図さえなかろうと、

見る人や、周りが意味づけをしていきます。

例えば

1945.8.15の終戦記念日は、国単位で意味づけしたり、

2021.12.04は直近の皆既日食という、地球宇宙的なもの、

誕生日から、"初めて金メダルを女子水泳が2つ取った日"など、

抽象的な"日付"には、色んな意味を、色んな角度でつけられてしまい、同時に、人間は、意味をつけたくなります!

■作品として、毎日日記をつけていた

そして、河原温は、その日付をキャンバスに描くのと合わせて、

日記を記していました。

すると、河原温のファンは、日付と日記を結びつけて、

"この日に河原さんは●●さんと会った日なのか!"となる。

他にも、起床時間をただスタンプし続けた作品なども。

ただの起床時間も、記録し続けたものが並べてあるだけで、

人は意味をつけたくなる。

■「ながら」を「ウソなくそのまま」発表する、の力

個人的に、アートはこうであって欲しいと思っています。

誰がどう思うとか考えるスタイルもいいですしビジネスライクに進めるのも戦略的で面白い。

と同時に、こういう

"日常をただしるす"

"ありのままをただ出す"

"ながらで表現する"

リアルで、かつ、この資本主義の世界でも"聖域"のように守られている世界観がある、アートの良さの使い道は色々あると思っています!

(アートは、資本主義の際たるものにもなり得ながら、その真逆の超純水芸術にもなり得る、その両極がある全体性がすごいと思っています。)

■イベントも「ながら」「リアル」の場があると、場の活性化につながる

これはイベントなども一緒だと思っていて、かっちりしたもの以外にも、

ただただありのままの、参加者の様子を発信する、(ただ、集まって自己紹介する)なども、たまにあると

雰囲気づくりにいいスパイスが入って、場が活性化すると考えています。

逆に、すごくクリエイティブでイノベーティブな場になったりします。

しかも、一度「ながら」になれば、運用コストもかなり下がる。

■人間にあり、動物にないもの

人間にあり、動物にないものとして、"理性"があります。

その理性とは何か?というのを、T-KIDSの探究リベラルアーツという授業で出たのですが、

(この時は、AIと人間の違いを紐解く回でした)

理性とは何か、説明できますか?(僕は色々考えて、間違ってました笑)

英訳すると、reasonらしいです!

つまり、理由をつけたり、説明したりする力のことを理性と言うらしいです!

■意味づけ

人生とは?という答えのない問題から、

目まぐるしく変わり続ける現代社会まで。

答えはなくて、結局は意味づけして腹落ちできるかどうかだと思っています!

"これからの時代は正解かどうかではなく納得感があるかどうか"

と、藤原和博さんという教育者さんがおっしゃっていましたが、すごく納得感がありました!笑

そして、アートは、こういった、作者からの投げかけに、"?"や"!"を思い、

それに意味づけをする。

そういう意味で美術館とかも、すごく賢くなれる、いい場だと感じています!

現代アート、一見訳の分からない作品が多いのでとっつきにくいですが、

わかりだすとすごく面白いので、

是非興味あれば美術館なども見てみてください!^ ^


アート、教育、探究、子育て、生き方。アーティストとして、スクール長として、本音しか書きません!