【開催記録】第65回アート対話カフェ 2024.06.22
今回は14名の鑑賞者の皆さまとにぎやかに鑑賞いたしました。2つの作品は、共にヒトにも見るけど…さて、鑑賞者の皆さまは、どんなふうに考え、感じたのでしょうか。
今回の作品はこちら
1作品目
<参加者の発言>
・バイオリンからコードが出ているところから、3Dのような。絵の具が自動的に出てくる最先端の技術のようにみえる。
・ファンタジーの世界にみえる。音楽から絵が出てくるとか、バイオリンから出てくるとか、三角のレンズを使っているとか。実際にはありえないのが、想像を掻き立てられる。夜の時間帯だと思うけど、細部にも要所要所描かれているのがすごいと思う。
・最初は面白いと思っていたが、じっくり見たらコワイ絵と気付いてしまった。ポンプから3色出されていて、三原色が出されていて、そのうえに緑が出ていて、この絵が緑で作られている。真ん中のところ以外は使われず、目だたせている。この作品は昔の写し絵の手法で作られている。作者は真ん中は動いている鳥を描くのが好きだったのかな。バイオリンとか音も表現してるのでは。
・ポンプの話が先ほどあったのですが、ポンプの先の方が窓から伸びていて、絵の具がつながっている。絵の具が生命を鳥に吹き込んでいるようにみえる。そして、外へと新たな命を送り出しているのではないか。
・暗いイメージだった。真ん中の擬人化の人が、机の上の鳥を太陽や月の光を集めて、鳥を殺してしまうように感じた。ここは鳥の世界で、色を出しているのも鳥に見えて。
・人間がフクロウのお面をかぶっている。フクロウは知能とか頭脳と言われている。最終的にクリエイトしている。それって正しいことなのかなっていう問いかけかなと思った。
・3という数字がある。バイオリン4弦なのに3弦。色も3色。装置の足も3本、窓も3つ。3にすごくこだわって描かれていると気付きました。
・現代とか近代の化学を批判をしているようにみえる。外から絵の具を持ってきているのが自然搾取、すなわち自然破壊にみえる。鳥を生成しているのがクローン技術にみえて。新しい生命をクローンとしてつくっている。そんなメッセージを受けた。
・画家の欲望にみえる。ものをリアルに描きたいと思っていて、飛んでいる鳥を、このしくみをもって描けるといいな、欲しい色も出るといなと。フクロウは知恵を象徴するので。音楽と絵画っていうのも描かれているので、そういうモノ取り入れているでは。
2作品目
<参加者の発言>
・帽子をかぶる3人の人がみえる。その間にもカードを楽しむ人にも見えるし、見物人にもみえる。よくわからない。
・勇ましい絵と思った。帽子が男性ぽいし、タバコを吸うのも男性を表している。描いた画家がその当時を描いたのでは。階段が階級を表しているような。
・男性的で力強さを感じた。この作品はゴチャゴチャしていて、遠目で見るとようやく3人がトランプしているように見えた。ピカソの晩年の描き方と似ているので、その当時のものなのか、そのテイストを踏襲しているのか。
・ガンダム世代なので、ガンダムのスーツに見えた。よく見たらバラバラになっているので、あえてそういうふうにしたのか。ロボットではなくガラクタにしたという印象。
・男性社会を表してる。上級国民の娯楽。帽子の形で階級が表しているのかな。真ん中の人と左の人には勲章があって、左の人が大きいから左の人は一番位が高いのでは。
・何が何か全然分からなかった。鏡の中の世界に見えた。そこからギャンブルなどの欲求は終わりなく続くという意味を表しているのだろうか。
・これって人ってどうしてみんなわかるの?3人っていうけど。ここまでバラバラに描かれても人ってわかるようにしているのは、なぜ?。皆さんの認識力をかきたてる画家を考えたのかな。
・ゲームで勝った人は勲章をもらうけど、負けた人は階段を下りてバラバラにされるという、人間の欲望をあらわしているような。
・視線が全部左の人にいっているのではないか。右側はひじついて笑っているような。左の一番位の人が負けているのではないか。みんながゲームの状況を見ているのではないか。
<最後に…>
次回もぜひお楽しみに。ご興味のある方、ご参加お待ちしています。
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