9月企画展「音楽とスタンラン」セシル・シャミナードのお話し
気がついたら、フォローいただいてる方が100人を超えていて、
びっくりしました。
始めたばかりなのにありがとうございます!
どうぞ末永くお付き合いください。
さて、小さな美術館9月の企画展示は、「音楽とスタンラン」で、
スタンランの版画と音楽のコラボ作品を紹介しています。
今日はその中から、ピアノ楽譜の表紙の作品にまつわる話・
その音楽家の話を少しさせてください。
これは、セシル・シャミナードというフランスの女性作曲家・ピアニストの
「セビリアの女」序曲の楽譜の表紙です。
女性の左側にPOUR PIANOという文字がありますが、
ピアノ用の楽譜です。
セシル・シャミナードの名は、日本ではあまり知られていないのですが、
フランスではとても有名で、「スカーフの踊り」という曲は、特に
世界中で流行った曲だそうです。
楽譜出版と演奏活動で、女性で初めて経済的自立をした人物として
知られています。
ピアニストでもありますが、ピアノ曲に限らず、
管弦楽など様々な形式の楽曲を数多く作曲しました。
YouTubeでも、セシル・シャミナードの曲を演奏するフランス人の動画が
たくさんアップされています。良かったら、聴いてみてください。
とても麗しい音楽だと思います。
彼女が生きていた19世紀は、パリ音楽院の作曲科への女性の正式入学は認められておらず、ブルジョワの娘だった彼女は、個人で師事し作曲を学びました。
アメリカの有名な女性作曲家、エイミー・ビーチとは文通を続けていたというエピソードがあります。
手紙のやり取りを想像すると、何だか映画のワンシーンのようで
ワクワクさせられてしまいます。
アールヌーボーの画家であるスタンランは、
多くの音楽家の楽譜とのコラボ作品があります。
そこら辺の話を少し、小さな美術館併設のアートキャットカフェの
スタッフが書いてくれました。
スタンランの作品で最も知られている作品は、
「ル・シャ・ノワール」という店のイベントポスターですが、
この店には、多くの芸術家が出入りしていました。
作曲家は楽譜の出版という形で作品を世に出すので、
その出版物に挿絵を入れたり、表紙を飾ったりして、
スタンランもそれらを集めた版画集を出しています。
「小さな美術館」の展示のぞいてみてくださいね。