海と花束
すべての繋がりはいずれ薄まってゼロになる、その恐怖と戦っている。考えれば考えるほど、夏の青のように記憶が薄まっていって、今ではもう味も思い出せないくらいになってしまった。
もし私が死んだとき、それでも消えない何かがあるとしたら、それはきっと青色をしている。私の中には海があるからだ。木枯らししか抱きしめてくれる相手が居なくなっても、海はそれでも青を湛えているからだ。私が死んでも、きっと海は形を変えて残り続ける。だから、1人で逝くことは本当は怖くも何ともないのだ。
休符=かなしい
でも誰か1人でいい。1人でいいから、私の海に花束を投げ込んでほしいなあ。
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