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IPAMIAの活動

発表要旨
@アート&フェミニズム研究プロジェクト 07 August 2021

                                                                                       発表者/山岡さ希子 IPAMIA

IPAMIA(Independent Performance Artist’ Moving Images Archive)は、パフォーマンスアートの作品や活動の記録動画を中心に資料を収集している。ここでいうパフォーマンスアートは、ダンス、舞踏、演劇、アトラクションは含まない。IPAMIAの名前にあるIndependentという語は、低予算で弱小という印象があるかもしれないが、ここではプライドを意味する。ロゴのドーナツのマークは、パフォーマンスアートがオールドファッションだと思われていることへの自嘲的なユーモア。
IPAMIAの代表の山岡は、パフォーマンスをメインの表現にしているアーティストである。1991年ごろから活動を少しずつ始め、欧米やアジアなどのパフォーマンスアートのフェスティバルやイベントに招待されるようになり、経験を積んできた。研究目的でビデオを持ち歩き、自分の作品や他のアーティストの作品も記録した。アーカイヴは、2016年に設立。メンバーが少しずつ増え、現在は6名。アーティストやwebデザイナー、アーキヴィスト、研究者など。
収集対象は、ヨーロッパ、南北アメリカ、中東、東南および東アジアでのもので、テーマや思想に関係なく、メディアとしてのパフォーマンスアートの記録である。メンバーの北山の収集分なども加わり、現在、動画は350点ほど。知り合ったアーティストにオファーするなどして増やしている。収集の基準は、パフォーマンスアートについて考える上で興味が持てるということ。完成度や業界の評価はここでは関係ない。未来に残すことを意識している。関連するテキスト、フライヤー、プログラムなどのイベントごとの情報も整理している。
 参考として、敬愛する海外のアーカイヴを5つほど紹介した。Asia Art Archiveは正統派なので、テクニカルなことで学ぶところが多い。他の個人アーカイヴは、小規模だが資料は膨大であったり、マニアックなこだわりが強く、その情熱や信念に、強く影響されている。
 運営の費用は、これまでのところ、山岡の個人的なお金や、絵を購入してもらうなどのサポートを得てきた。日本では、継続的な活動にサポートが得られにくいので、今後は、海外のスポンサーを探したいと考えている。

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