マインクラフトでプログラミングを使うとめんどうなだけ!試行錯誤しておもしろいものを作ろう
キッズプログラミング教室【アルスクール】校長のむらっちです。
小~中学生に大人気のマインクラフト。
マインクラフトでは、プログラミングで動きを指示しながら、建造物など、世界を作っていくことができます。
でも、アルスクールでは、マインクラフトを使ったプログラミングのレッスンはしません。
ただし、マインクラフトは教室開放(毎週金・土)のときにやっていいことにしています。
アルスクールではプログラミングを教えています。
でも、マインクラフトはプログラミング言語を使わず、自由に建造物を作っていくことの方が教育的要素が高いと考えいてます。
こちらは、アルスクールに通う子が、自分で建築してYouTubeにUPした作品です。
>>アルスクールキッズ「アツミ博士はかせ」が作ったマインクラフトのワールド
「できることが限られてる中で、最大限におもしろいものを作るため試行錯誤する」、こういう学びがマイクラには適していると思うんですよね。
そこで、今回は、子どもがマインクラフトであそぶときの学び方を詳しく解説していきます。
子供向け教材としてのマインクラフト
マインクラフト(マイクラ)はスウェーデンのMojang AB社によって開発された全世界で大人気のゲームです。
プレイヤーがさまざまなブロックを組み立てて自由に世界を創造でき、ものづくりやミッションなどを楽しめます。
また、低価格で機種を問わずにプレイができる手軽さも魅力です。
マインクラフトは子供向け教材としておすすめです。
というのも、プログラミングを扱えるほか、算数や初歩的な英語、最近話題のSTEM教育の要素が豊富なためです。
2020年度より公立小学校でプログラミング教育が義務化されますが、その目的である「論理的思考力・科学的思考力」を身につけることができ、知育教材としておすすめのゲームです。
マインクラフトを遊べる機種
マインクラフトを遊べる機種は非常に充実しています。
パソコンからはWindows/Mac/Linux、
家庭用ゲーム機からはPlayStation 3/4/Vita、Nintendo Switch、X box 360/One、Wii U、
タブレットやスマホからはiOS/Android/Windows Phone/Kindle Fire
の端末でそれぞれ遊ぶことができます。
小学生の場合、お手持ちのゲーム機かタブレットが比較的遊びやすいと思います。
PC版の必要スペックと推奨スペック
PC版(バージョン1.14)で遊ぶ際のスペックは以下のようになっています。
必要スペック
・CPU Intel Core i3-3210 3.2GHz
・メモリ4GB
・HDD 1GB
・Windows 7以降
推奨スペック
・CPU Intel Core i5-4690 3.5GHz
・メモリ8G
・HDD 4GB
・Windows 10
また、ゲームに慣れてきて高画質でストレスなく遊びたい場合は、より高性能なグラフィックボードを求めるとよいでしょう。
マインクラフトには2種類ある|子ども向けプログラミングとしておすすめはどっち?
JavaEdition(=PC版)|プログラミング言語を使う
JavaEdition(=PC版)は、マインクラフトを本格的にやり込むのに適したバージョンです。
「MOD」と呼ばれる拡張データを追加し、遊び方を広げられるのが特徴です。
PC版では本格的なプログラミングへの足がかりとして、Lua言語に体験的に触れることができます(設定が必要)。
マインクラフト×Luaの良い点は、ブロックを押してコマンドを選択し、容易にコードを書けることです。
コマンドはふつう英単語ですが、多くの子どもにとって英単語をタイピングするのはまだ難しく、余計な時間がかかってしまいます。
Luaは直感的に操作できるため、Scratchのようなグラフィカルな言語と本格的なプログラミング言語のスムーズな橋渡しになります。
他にも、マインクラフトでは、Java言語、Ruby言語、Python言語を学ぶこともできます。
統合版(BE版)で遊ぶ
統合版(BE版)には、主にスマホ・タブレット版とWindows10版の2種類があります。
スマホ・タブレット版でのプレイは、元々はPE(Pocket Edition)版と呼ばれていました。
現在では、統合版マインクラフトとしてリリースされています。
比較的動作が軽く、クロスプラットフォームに対応し、複数の端末からプレーできるのが特徴です。
Windows10版については、JavaEditionと同じようにある程度のPCスペックが必要ですが、スマホ・タブレット版のように、異なる機種間で一緒に遊べるのが特徴です。
統合版は、PC版に比べると自由度はやや低いとはいえ、マインクラフトの世界を十分に楽しめます。
統合版で最大限おもしろいものを作ろう
JavaEdition(=PC版)の場合、建物を作るときなどに、【10歩ブロックを置いて、右に曲がって、15歩ブロックを置いて、、】などを自動化するのをプログラミングで書きます。
でも、1つずつプログラミングで書くより、統合版で1つずつ自分で作ったほうが早いのです。
小学生がプログラミングで効率化できるような建造物は、直方体の建物など、平坦なものが多くつまらないです。
そのため、「プログラミングを学ぶことですごいことができる!」というメリットがまったくなく、むしろめんどくさいだけなのです。
マインクラフトは、「普通に遊ぶ中で自由に建築物が作れること」こそがおもしろいのです。
では、マインクラフトは他のほとんどのゲームと同じで、ただ遊ぶだけで【教育的な意味】はないでしょうか?
そんなことはありません!
デジタルの世界で創意工夫して建築すると、「コンピューターに強くなり、センスが伸びる」という大きなメリットがあります。
その理由は主に2つあります。
1. できることが限られてる中で、最大限におもしろいものを作るため試行錯誤する
2. 複数人で同じ場所でプレイすることで刺激し合う
マインクラフトで使えるのは、立方体の材料しかありません。
他の形のものは使えないんです。
例えば、球を作りたい場合など、けっこう大変な作業になります。
そのため、曲線が多いものを作ったりする場合など、どういう風に作れば、よりリアルに見えるか考え、試行錯誤するようになります。
その結果、「限られた中で最大限の価値を作るにはどうしたらいいか」を思考できるようになります。
これはコンピューターも同じです。
コンピューターは計算機でしかないので、できることとできないことあります。
コンピューターの得意なこと・苦手なことを理解し、最大限の結果を出すにはどうすればいいのか思考するのと良く似ているのです。
また、複数人でプレイできることのメリットもあります。
友達が作っているのをすぐ近くで見れるので、お互い刺激し合って、よりすごいものが作れるようになることが多いのです。
アルスクールでは、以前「マインクラフトで街づくりに挑戦しよう」という、オンラインワークショップを開催しました。
参加した子ども達全員が、事前にスタッフが作成したアルスクールの看板の周辺に集まり、プレイを開始しました。
その後は、それぞれが建築物を作成する場所に移動し、子ども達も講師も自由に街づくりを進めました。
・講師:建築を進めつつ、それぞれの子ども達の所に行き、作業内容を説明してもらう
・子ども達:途中で一旦集合、みんなでそれぞれの建築物を訪問し、作成者に作っているものや工夫した点を話してもらう
そして、ワークショップ後には、【各自で自由にまちづくりの進行ができる環境】を整えました。
子ども達は、ワークショップ後も、それぞれ自由に建築や探索をしている様子がみられましたよ。
レッドストーン回路でさらにおもしろいものを作ろう
プログラミング教材の観点からは「レッドストーン回路」はおすすめです。
レッドストーン回路とは、ゲーム内で入手できるレッドストーンの動力を使って装置を動かす仕組みのことです。
他のブロックと組み合わせて、ボタンやレバーで開閉するドアや、センサーを使った時計などを作るとマインクラフトの世界がより面白くなります。
機構そのものは電子回路に似ているため、プログラミングの基礎となるAND回路やNOT回路などを楽しく学ぶこともできます。
レッドストーン回路を使うと、「罠をつくる仕組みを作る」、「小麦を自動で栽培する」、「線路に自動であく踏切を作る」など、おもしろい世界を作るのに役立ちます。
そのため、おもしろいものを作るときの幅が広がるのです。
子供たちは大人にやらされる学習はあまり好きではないですが、自由に好きなモノを作っていくのは楽しく感じることが多いですよね。
そして、想像力豊かにどんどんおもしろいものを作っていきます。
そのため、マインクラフトを使って、デジタルの世界で創意工夫して建築するだけで充分なのです。
結果的に、後々、コンピューターに強くなり、センスが伸びることにつながります。
他の人の作品からも学ぼう
マインクラフトは世界中にプレイヤーがいるため、データを自分のサイトやブログで公開している方も多いです。
動画投稿サイトYoutubeには全世界のプレイヤーたちの作品がたくさんアップロードされ、作り方を詳細に解説している動画もあります。
マインクラフトの世界はかなり奥が深いです。
基本的なトラブルの解決から、実用的な回路の作成法、デザインのアイディアにいたるまで、他の人の作品を参考にして学ぶことはとてもためになるでしょう。
マインクラフト初心者向けおすすめ解説本
マインクラフトを始める時におすすめの本は、「はじめてのマインクラフト2017(晋遊舎)」です。
こちらは初心者向けのガイドブックで、子ども向けに漢字にルビがふってあり、小さなお子さんでも読むことができます。
基礎~中上級のテクニックが記載されており、全機種のマインクラフトに対応しています。
ただ、2017年発行なので、最新の書籍が良いという方は「はじめよう! マインクラフト 2020令和SPECIAL(standards)」などがよいでしょう。
また、レッドストーン回路については、「Minecraft(マインクラフト)公式ガイド レッドストーン」がおすすめです。
レッドストーン回路については色々出ていますが、公式ガイドの本書は文字と写真のバランスもよく読みやすいです。
読むだけでは全然ピンとこないのですが、実際にやってみるとつかめます。
ただ、YouTubeを見たほうが子どもはやりやすいかも知れません。
マイクラフトはプログラミングの仕組みもありますが、子どもの興味をひき、プログラミングへの興味を喚起する目的であればレッドストーン回路で十分です。
マインクラフトを使った学びのまとめ
マインクラフトの最大の魅力はそのゲーム性です。
世界を自由に作り、創造的に遊べることに何より価値があります。
この点では、砂遊びやブロック遊びのような昔ながらのアナログの遊びと同じです。
できることが制限されている中で、最大限の価値を作るにはどうすればよいか
考える力を養うのに非常に優れたゲームといえるでしょう。
アルスクールでは、毎週金・土に教室開放をしています。
ここでは、子どもたちは自由にプログラミングをしたり、マインクラフトで遊んだりしています。
自由に創作活動ができる場で、一般の方も利用できます。
また、小学生向けプログラミングレッスンとしては、レゴブースト・Scratch(スクラッチ)・micro:bit(マイクロビット)などを使っています。
自由が丘教室・オンライン校ともに無料体験会を随時開催していますので、一度遊びにきてみてください。
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