【報告】猫を預かることになりました


 私の住んでいる所にも地域猫保護活動を行っている方がおりまして。その方が先月、ある猫を捕獲しました。車に轢かれて右前脚を損傷した子です。野良猫であるのにも関わらず、艶もよく整った毛並みと綺麗な顔立ちをしている雌の子です。年齢は不詳ですが3歳くらいでしょうか。

 その保護した方ですが、持病かなにかで近々入院することになったそうで、我々家族に「入院している間だけでも預かってほしい」という話が来ました。我々が以前に猫と暮らしていたことを承知しての要請でしょう。

 退院するまでとは言いつつも、どうせこのままなし崩しに継続して共に暮らすことになることは明白です。家人は猫との別れを数年前に経験しているものですから最初は渋っていたのですが、それでもいつの間にか普通に歓迎ムードになっていました。現金なことです。


 手術の結果、右前脚は肩に当たる部分を含め全て切除となりました。まあ命が助かっただけでも良かったというものでしょう。んなわけねえだろふざけんなよクソが。それでも三本脚で塀の上に飛び乗っていたというのですから猫のバランス感覚には驚きです。
 右前脚があった辺りは毛も禿げあがっており痛々しく思いますが、こちらはいずれ生えてくるとのこと。

 保護された方が付けた仮の名前は「ルナ」でした。しかし、いつの間にか引き取る気に満ちていた我が母が「黒猫だからって、黒とか夜とか月みたいな名前はちょっと安直じゃない?」とのことで新たに命名することに。
 そういったある意味寂しげな雰囲気を感じさせないよう、暖かな印象を持つことが出来るように「さくら」か「チェリー」(※cherry blossomから)かで迷っていたようです。結果、保護された方が「チェリーって顔してるわ!」と発言したらしく無事決定。(さくらだったらマジでどうしようかと)

 まあそんな感じで、三本脚の黒猫チェリーが我が家に来る事を私が知ったのは、これを書いている数日前でした。いえ、正確にはもう少し前からそんな風な話を聞いてはいたのですが、黒猫であったり名前が桜にちなんでいると知ったのは最近でした。Huh?(例の猫)


 ……3年前からやけに黒猫と縁があると思っていましたが、流石にここまでとは思っていませんでした。なんかもう人生単位で憑かれてるんじゃって思えてきました。なに言ってるか分からないとは思いますが。


 しかしなんですか、「チェリー」ですか。3年前に亡くしたあの子とよく似た名前をしています。兄弟同然のように共に生きてきたのに、私が家を出て以来再会することもなく死に目にも立てなかったあの子と。もしかしたらまだ「さくら」の方がダメージが少なかったかもしれません。

 まあそんなことはいいんです。どうせ保護された方が入院して退院するまでの期間だけ、少し我が家に置いてやるだけの関係ですから。ただでさえ不自由な身体となったのですし、出来るだけ快適に暮らさせてやりましょう。

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