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多様性を感じられる「ノヴィーニェ子ども食堂」

 皆さんは、「子ども食堂」を知っていますか??
子ども食堂とは、主に経済的に困窮している子どもたちを
対象に、低料金・無料でご飯などを提供するサービスのことです。

「相対的貧困」が社会的問題になっている日本において、
近年子ども食堂の取り組みが盛んに行われています。
実際、2018年に2286件存在していた子ども食堂は、
コロナ禍である2021年には6007件に増加しており、多くの人々に求められている事が分かります。

今回は、横浜市青葉区で「子ども食堂ノヴィーニェ」を運営されている
トニー・ジャスティスさんにお話を伺いました!!!

【子ども食堂ノヴィーニェとは】

こちらの子ども食堂を運営されているのは、
ガーナ出身のトニー・ジャスティスさんです。

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食堂の名前にもなっている「ノヴィーニェ」とは、
ジャスティスさんの部族の言葉で、「兄弟・仲間」という意味が込められており、「地域一丸となって、子ども達を育てていく、子ども食堂をそのような場にしていきたい」という思いから、食堂の名前が付けられています。

現在は、青葉台と相模原の二か所で、月に4回(それぞれ二回)お弁当の配布を行い、それぞれ週に一回(青葉台水曜日・相模原木曜日)
フードパントリーの活動を行っているそうです。


なんとこちらの取り組みは全て無料!!!
そのため、多い時には200食以上お弁当が配られる日もあるとか。
これらの活動には、社会一丸となって一人一人を助け合っていきたいというジャスティスさんの思いが込められています。

【ノヴィーニェ食堂が込める様々な多様性】

「ダイバーシティ」、
これはジャスティスさんが子ども食堂を運営する上で、
大事にしているこだわりです。
そんな「ノヴィーニェ食堂」では、他の子ども食堂とは違う、
多くの魅力を発見することができました!!

一つは、異文化を感じられる子ども食堂であるという点です。
ジャスティスさんがアフリカ出身ということもあり、
配られるお弁当の具材にはアフリカの郷土料理が入っていることも!!
さらに、アレルギーの方やベジタリアンの方にも対応しており、
心配なくお弁当を受け取ることができます。

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(上の写真がお弁当の一例です、、、すごくおいしそうですね!!)

二つ目は、「誰でも気軽に利用できる」子ども食堂であるという点です。
全国にある子ども食堂の中には、
「子ども」のみを対象とした食堂も多くあります。
しかし、「ノヴィーニェ食堂」は、子どもはもちろん、
高齢者の方や外国人の方など大人も利用することができます。
「ノヴィーニェ」に込められている意味の通り、皆で助け合える場と
なるよう、「入口の広い」子ども食堂となっていました!

【子ども食堂設立の背景とは??】

ジャスティスさんが日本で生活を始めたのは、20年以上前。
当時、忍者や侍など「強い日本」という印象を持っていたジャスティスさんですが、ニュースを見て衝撃を受けたそうです。

それは、日本においても「貧困」が存在している事。

ジャスティスさんの出身地であるガーナでは、スラム街においても、
皆が手を取り合って困っている人を支えあっていくのが当たり前。日本の「孤立した隠れた貧困」の存在を知ったジャスティスさんは、貧しい中でも人との繋がりが強いアフリカの良さを改めて感じたそうです。

日本の子ども達にも、人との結びつきを提供し、地域と共に支えていける場を作りたい!という思いが現在の活動に繋がっています。

【運営には課題も、、、】

魅力あふれる「ノヴィーニェ食堂」ですが、
運営継続にあたって様々な困難を抱えているそうです。

一番深刻な問題は、「資金面」です。

現在、横浜市からの助成金を主として運営を行っていますが、
期間が決まっていないことから安定した収入は得られてないといいます。
子ども食堂は自立の難しいサービスです。
そのため、どの程度サポートが必要であるのか把握してもらうことが
必要だとジャスティスさんはおっしゃっていました。

私たちができる事は、このような活動を「知ること」だと考えています。
この記事を読んで、興味を持ってくださった方がいらっしゃいましたら、
ぜひ「ノヴィーニェ食堂」さんのホームページに遊びに行ってみてください
(HP上で寄付金も募っておられるそうです)

【最後に】

私自身、子ども食堂という言葉自体は耳にしたことがありましたが、
実際、足を踏み入れたのは初めて。想像と違った部分が多くありました。

一つは、子ども食堂がこんなに活発に活動している事。
「孤食」や「カギっ子」という言葉が誕生してしまうような日本において、子ども食堂が数多く運営されているのは、助けられる人も増える反面、
悲しい現実でもあると感じました。

二つ目は、子ども食堂が果たす役割の重要性です。
初めは、困窮する子どもたちを食事面でサポートする場という印象でした。
しかし、今回の取材を通じて、子ども食堂が
「文化を学ぶ場」「人と繋がる場」「社会を知る場」
としての機能を持ち合わせてることを学びました。

今後も子ども食堂への取材を通して、理解を深めていきたいと思います!

読んでいただき、ありがとうございました。


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