見出し画像

◆森林浴の香り~抗菌&リフレッシュスプレー

5月は新緑の季節…一年で一番、気持ちよくお出かけができる季節かもしれません。しかし、いろいろな事情で外出がままならないとき、少しでも森林浴気分を味わっていただける一つの方法がアロマテラピーです。

アロマテラピーで使用する精油(エッセンシャルオイル)は、薬剤ではありませんが、植物が身を守り生き延びるために自ら作り出した物質です。

細菌やウイルスに対抗する力も、まだどの程度有効であるのか、いわゆる「エビデンス(科学的証拠)」がすべて出そろっているわけではありませんが、これまでの研究や実験結果によって、精油の物質としての性質、特に殺菌・抗菌作用についての有効性が確認されている部分もあります。

今回のテーマでもある、森林浴(フィトンチッド)の成分として挙げられている「テルペン系炭化水素」そして「テルペン系アルコール」の成分も、一定の抗菌・抗ウイルス作用が期待できる成分です。

今回のアロマクラフトは、これらの成分を含むウッディノート(樹木系精油)と呼ばれる精油をメインに使った、森林浴の香りの抗菌スプレーをご提案したいと思います。

樹木系精油の多くは、抗菌・抗ウイルス作用を持っていますので、どの精油を使っても、一定の効果は期待できると思いますが、特に前述の「テルペン系炭化水素」や「テルペン系アルコール」を多く含んでいる精油としては、ジュニパー(α‐ピネンなどテルペン系炭化水素を80%程度含んでいます)、ホーリーフ(リナロールなどテルペン系アルコールを90%以上含んでいます)、クロモジ(リナロール、ゲラニオールなどテルペン系アルコールを60%以上、リモネンやα‐ピネンなどテルペン系炭化水素を5~10%程度含んでいます)などが挙げられます。

これらの樹木系の精油を中心に、他にも抗菌作用が期待できる精油として、肉料理の香りづけなど料理にも使用されるハーブのローズマリー、果物のレモンの果皮から採れるレモン精油、そしてこれらの香り全体に深みを与え、香りを持続させる保留剤としての役割も果たす、オークモス精油をブレンドして、森林浴の香り、フィトンチッドの香りと機能を兼ね備えた香りを作成してみました。

◆森林浴~初夏の森のフィトンチッド

レモン … 1滴、ローズマリー …1滴、ホーリーフ …3滴、      ホーリーフ … 3滴、ジュニパー … 1滴、オークモスAbs. … 1滴

無水エタノール5mlに上記の精油(合計10滴)を滴下し、よく混ぜた後、スプレー容器に移します。それに水45mlを加えてよく振って混ぜます。使用するたびに、良く振ってからお使いください。(精油の希釈濃度は1%)

仕上がりの香りは、初夏の森の爽やかな木と草の香りをイメージした香りですが、もう少し、秋~冬の深い森の香りのイメージに仕上げたいときは、レモンやローズマリーの代わりに、サイプレスやモミ、もう少し重い香りとしてシダーウッドやアスナロ、ヒバなどを使用してもよいでしょう。

*無水エタノールが入手できないときは、ウォッカなどアルコール度数の高いお酒を代用してもOKです。

*精油は多く使えばそれだけ効果が上がるものではありません。また、原液がそのまま皮膚や粘膜に付着すると、皮膚炎を起こすことがありますので、原液が付着したときは、流水でよく流し、それでも皮膚に異常がみられた際は、必ず皮膚科を受診して診察をうけてください。

*顔に使用するクリームなどに精油を使用するときは、希釈濃度は0.5%、それ以外の身体の部位には1%以下の濃度でお使いください。3歳以下のお子様には、精油が皮膚に付着する使用方法はお避け下さい。小学生以下のお子様は、大人の半量の濃度以下での使用をおすすめします。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?