#4 dominion

突然ですが、実は俺がライブで皆さんの目の前に現れる際に身に着けている機材はほとんどが貰い物でして
いくつか例を挙げると


チェック柄のこのギターを担ぐ為の紐、ストラップというのだけど
これは俺が高校1年生の時に同級生たちと集まってピロウズのコピーバンドを始めよう!となった際、ギターを持ってなかった俺はじいちゃんにねだりにねだった結果
じいちゃんのお小遣いで買ってくれた初心者セットに付いてたものなのね
間近で俺のライブを見た事ある人たちは気付いてるだろうけど、物凄い汚れてるし表面の布が剥がれて中の生地がべろべろに見えてるんだけど、そういうヒストリーがあるから思い入れがあってさ
変えずにずっと一緒にやってきた
演奏に支障が出るようなダメージが出たらさすがに買い替えるんだろうけどね笑
ただ捨てはしないかな


これは友達のみなみくんが自作したエフェクターのプロトタイプを譲り受けたもので、わざわざ練習中のスタジオに持ってきてくれたもの
もらった時からずっと俺のメインの歪み
エフェクターには一つ一つ適度な電圧とか電源があるんだけど、俺がそれと異なったものを間違って挿しちゃって持ってきてくれてものの5分で壊しちゃって、その時は本当に落ち込んだ…。笑
それなのにみなみくんは全然怒ったそぶりとか見せないで、また直して持ってきてくれたんだよね(壊さないでねってテキストは貼られたけどw)
音楽をやってなかったらきっと俺なんかじゃ出会えてなかった良い友達だ


俺のギター
これも元は人の物で、当時音作りに難航していた俺に快く貸してくださったものを最終的に譲りうけたもの
音の良さとかは一旦置いといて
このギターを背負ったからこそ俺の中に芽生えたものもあった
今は俺が付けてしまった傷もたくさんある(ごめんなさい!)
ただそれはこいつとも長い間一緒にやってきたような証にも感じている


思い返せばずーっと人から物を受け取ってばかりだ
無償の愛のありがたさに気付けなかった若い頃の俺は
音楽を始めて、受け取って貰うことの難しさを痛感することになる


初ライブは当たり前なんだけど自分のお客さんなんて一人もいなかった
結構長い事そんな期間が続いたかな
ずっと自分の作った曲の事は好きだったけど
誰がこの感情を共感してくれるんだろうってあの頃は思ってたな
今よりもずっと暗い人だった笑

個人的な感覚の話だけど、自分の気持ちや音楽を受け取ってもらったとしっかりと自覚したのはpicnicのツアーの時かな
これをステージに立ったことが無い人に説明するのは難しいけど、
俺も俺なりに受け取って貰う為の努力をして、それが1つの節目になるくらい形になったかも、と実感できたのが前回のツアーだったんだよね
例として、
人にプレゼントを渡す時に、俺はずっとぎゅっとくしゃくしゃに握りしめただけの情熱を渡そうとしていたんだと
箱に詰めてリボンを巻いて、そういう心遣いがステージでも必要なんだ!
っていう自分の心構えの変化と、それに比例した周りの反応の良さを自分でも味わった

そして今回のツアー、来れなかった人にもわかりやすく伝わる良い写真をみさとさんが撮ってくれてた

キャリアとしては初のワンマンソールド、嬉しかったなぁ
なんというか
俺はみんなが受け取ってくれたものを、また俺に返してくれたような
そんな時間に感じてた
何人も目が合って、一緒に歌ってくれたよね
何回も聴いてくれたんだろうか
我々の音楽はみんなの人生のなにか役に立てただろうか
おこがましいかもしれないけど、この気持ちはきっと特別なものだと思う

アートシアターギルドを見つけてくれてありがとう
みんなの心のすみっこに居場所をもらえたような気がしたよ
ずっと忘れないでいてくれたら嬉しいよ
その為に俺もまた歌わなくちゃ

というわけでdominionリリースツアー
PIONEER OF BACK STREET(心の隅の開拓者)ツアー
全公演が終了しました☻
これからもまた楽しい日を一緒に作ってくれたら嬉しいよ!

少し弾き語りとかでも披露したけど、それも含めて俺は新曲を作ってるよ
またみんなに聴いてほしいんだ



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