秋雨の旅の空から

「秋雨の旅の空から」。
何年か前、秋雨が降る日に書いた旅雑文。期間限定公開です。

雨。最高気温18、7度。
「そういえば20年前の秋も、今日と同じように、ぼおっと四万十の雨空をながめていたっけ。あの時は川原のテントから、今日は借家のベランダから。今ここにいるフシギさよ・・・」。
遅い朝。熱いコーヒー片手にベランダの椅子にすわり、ザァザァ降りの雨にぬれる庭を、ぼんやりとながめながら、ナツカシイ旅の記憶をたどった。

あれはまだ、東京に暮らし四万十に居をうつす前年の夏。
それまでの勤め先を(フィールドワーカーを育成する専門学校)辞めた僕は、オフロードバイクにキャンプ&遊び道具を満載して、東京の安アパートを旅立った。

東京→沖縄→八重山へ(長距離フェリーで)。
それまで、沖縄方面に行ったコトはなく、この旅で、おおまかだけど日本の東西南北をうろつけたコトに。
(自分なりの自然観を持って、日本各地の自然のフィールドを旅をするコトが出来たのは、他の国を旅したり、フィールドワーカーを養成する仕事のおかげでした。物事や自然を相対的に見る目が養われ、今の仕事(ガイドの仕事)にとても役立ってマス)

約2ヶ月。八重山諸島西表島をメインに、亜熱帯の山、川、海にくりだし、南国の豊かな自然とユカイな人々とふれあいながら、好きなように自由な時間を過ごすコトができた。ふと気づけば、ある島のキャンプ場のヘルパーとなり居候生活をしていた。

「このまま、ここで冬を過ごしてもいいかもなぁ。南国の離島に移り住むのもアリかもなぁ・・・」とも思いはじめていた。しかし、シアワセに満ちた南国旅にも、いきなり終わりがやってきたのだった。

10月半ばの夕方、もう人影もまばらなお気に入りのビーチ。
(遅い夏の夕暮れの)黄金色にかがやく海、心地よい海風、無数のちぎれ雲が流れる茜色の空。
期間限定公開終了。
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