9月11日に考えたコト

「9月11日に考えたコト」
2009年に書いた旅雑文です。期間限定公開中

「最近は、昔にくらべて、若い人の一人旅がずいぶんと減りましたねぇ・・・」
先日、ある地方で、若者向けの宿を経営する方とそんなハナシをしました。僕やその人が若かった時にくらべ、世の中不況で仕事や収入も減ったし、遊びかたも多様化し、わざわざ孤独な(お金もかかるし)一人旅に出掛ける若い人は少なくなったようです。
でも、世間の景気が良かった頃だって、長い期間一人旅をしようと思ったら、一大決心、会社を辞め、社会から転げおちたような悲壮な気持ちで、旅に出た人も多かったと思います。(まぁ、その頃は次の仕事はすぐ見つかったけど)
人生を長い目でみれば、たかだか1年とか2年のハナシなのですが・・・。

僕が海外の旅先で出会った欧米系の連中は、肩の力をぬいて、
それぞれが自分のペースで気楽に旅を楽しんでいるように見えました。
彼らは、学校を卒業したあと長い旅をし、見聞をひろめたのち就職する。
就職してからも、休暇がうんと長いのも、なんともスバラシイ。それがごくあたり前の社会が、僕にはなんともうらやましく思えたものです。

一人で旅をすると、実にいろいろな物が見えてきます(おおざっぱな意見ですが)。海外でも国内の旅でも、文化、言葉、考え方、肌の色がちがう人々の中に一人身をおけば、自然とコミニュケーションをとろうとするし、お互いを理解しようとつとめます。
良い出会い、砂をかむような出会い。失敗をしてたくさん恥をかいてみる。自分を尊重してもらいたければ、相手を知り尊重するコトからハナシは始まる。

旅の出会いは、自分の国の文化、歴史、自然、そして、なによりも、「自分てヤツ」をより客観的にながめることにもなります。

期間限定公開終了。


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