犬を連れて海外生活

今回のスペイン赴任。事情があって、愛犬を連れてきた。

犬との海外生活では、いくつか克服しなければならないことがある。一つ目は、検疫。出国、入国、そして再入国である。最後の再入国の際に、検疫所で長期間留置されないために、出国する前の準備を怠ってはならない。二つ目は、機内持ち込み。日本の航空会社の場合は座席まで持ち込むことはできないが、欧米の航空会社の場合は可能である。ただ、犬とケージあわせて8キログラムまで、とか、ケージの大きさ、とか、一つの便で何組まで、とか、制限があるので、そこは予約時に確認する必要がある。三つ目は、犬が飼える住まい探しである。住まい探しについては、別途原稿を用意しようと思っているので、今回は一つ目と二つ目を中心に書いておこうと思う。

検疫である。基本は、

・動物検疫所HP 犬、猫の旅行 ・短期滞在編
http://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/shortstay.html

これに尽きる。で、これでも明らかなように、海外に連れていく、となったら、とにかく、マイクロチップを装着すること。というのも、1年後再入国するためには、マイクロチップ装着後、狂犬病ワクチンを2回接種するのが原則だからである。ただし、うちのわんこの場合、マイクロチップ装着が通常のワクチン接種後になったため、特別に、マイクロチップ後の狂犬病ワクチンを1回にし、そのかわり、直後に抗体量の検査をする、ということにした。それについても上記サイトに説明がある。抗体量がもし不足していたら、もう一回受け、さらにもう1回抗体量の検査が必要だったのだが、幸い、1回目の検査でクリアした。

これを犬の気持ちになって考えると、とにかく、出発前、やたらめったら注射をされる、ということである。たまったもんじゃない。ということで、マイクロチップ装着(これも、注射なんだけど、しかもわりと大きい)を早めにしたほうがよい。

あとは、

1、輸出検査申請書 作成
犬の場合 http://www.maff.go.jp/aqs/animal/pdf/applicationex-dog.pdf
(記入例 http://www.maff.go.jp/aqs/animal/attach/pdf/aq12-1-4.pdf)
下記URLからインターネット申請もできる。
http://www.maff.go.jp/aqs/tetuzuki/system/49.html

2、渡航先の国(うちの場合はスペイン)の受け入れ条件に沿った処置の証明書
それぞれの国のペットの受け入れ条件は在日大使館、もしくは 動物輸出入管轄の政府機関に問い合わせる必要がある。

大使館リンク:http://www.mofa.go.jp/mofaj/link/emblist/index.html

ちなみに、必要な処置の証明書としては、以下のようなもの。
・各種ワクチン証明書
・狂犬病抗体検査結果書
・内部・外部寄生虫駆除証明(これは、スペインでは必要なし)

なお、日本に再入国するための処置を行ってから出国する場合、今回うちはこれに該当したのだが、渡航先の受け入れ条件に沿った証明書と併せて、以下の証明書が必要だった。
・マイクロチップ装着証明
・狂犬病予防注射済証(2回以上)
・狂犬病抗体検査の結果通知書
詳細は、以下のリンクを参照。
http://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/shortstay.html

なお、私は、関西空港からの出発だったから、関空の動物検疫所に事前に相談したのだが、ものすごく親切、丁寧。メールや電話での問い合わせに対し、毎回担当者は変わるのだが、ちゃんと引き継ぎがなされていて、まったくストレスなし。

出発当日の検疫所でも、みなさん親切。

次に、機内への持ち込みだが、航空会社によって違うが、ケージと合わせて8kgまで、というのが標準のようだ。そして持ち込めるケージの大きさは基本座席の下のスペース、と思っていたら良い。サイズが決まっているので、事前に確認の必要がある。

機内ではずっとケージの中、が基本だが、エールフランスのCAさんたちは、わんちゃん好きが多くて、「見せてほしい。わ、かわいい。」とか、「水は飲まなくていいか」とか、「具合はいいか」など、理由をつけては見にくる。

シャルルドゴール空港でのトランジットのときも、私は結構ひっかっかったが、犬は全然ひっかからず、また、スペイン入国の際も、特になんのチェックもなかった。

ということで、書類がややこしいのは、日本への再入国のため。でも、そのややこしい書類のことを関空の動物検疫担当の方々は、懇切丁寧に教えてくれるので、まったく心配なし。以上。

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